• Facebook広告にO2Oシステム

Facebook広告にO2Oシステム

FacebookがPOSシステム業者と提携・活用することで、来店数と売上を紐づけることが出来るようになるようです。つまりO2O(Online to Offline)によるFacebook広告効果を可視化する一助になります。

Facebook for Businessへ

どういうこと?

簡単に申しますと、モバイルでのFacebook広告の地図に位置情報を組み込むことで、広告閲覧者が最寄りの店舗に足を運ぶ導線を明確化し、その足取りを追うことで来店者数が分かります。さらに、顧客データベースやPOSデータから店舗や電話での商品購入を照合して広告と紐づけることで、広告による購入効果をトランザクション(取引)レポートとして把握できるようになります。
 

参考URL

具体的には

これまで、来店数と店舗売上に広告が与える影響をすばやく効果的に測定することは困難でした。広告レポートの新しい指標である来店数のリリースにより、広告主は、近隣エリア広告実施後の店舗トラフィックをより詳しく把握できるとともに、現在の広告レポートを補ってより全体像をつかめるようになりました。
広告主は、来店数レポートを次のように利用できます。

  • Facebookキャンペーンを見て店舗を訪れた人数を把握する
  • 来店数に基づき、広告の内容、配信方法、ターゲット層を最適化する
  • 店舗や地域をまたいで結果を分析し、今後のキャンペーンを計画して、最適化を図る

引用)Facebook for Business

 
具体的な仕組みはまだ文面だけでは読み取りづらいですが、上記を見る限り、広告に様々なトラッキング要素を埋め込むことで、来店への紐付けが可能になるようです。

店舗や電話での取引を広告に紐付けできるようになりました。オフラインコンバージョンAPIを使えば、顧客データベースやPOSシステムからのトランザクションデータを広告レポートとマッチングさせて、広告効果をより詳しく、リアルタイムに把握できます。このツールでは、IBM、Index、Invoca、Lightspeed、LiveRamp、Marketo、Squareなどのパートナーと提携することも、Facebookと直接連携することもできます。
広告主はオフラインコンバージョンAPIを次のように利用できます。

  • 店舗や電話でのトランザクションが発生した際、リアルタイムに結果を把握する
  • 商品の購入者の属性を知る
  • 今後のキャンペーンを最適化する

引用)Facebook for Business

 
こちらは様々なPOSシステム会社と連携していくことで、店舗購入用のAPIを活かして売上との紐付けが可能になるようです。

Googleは2014年からAdWordsに来店指標を導入し、最近では近くの店舗を示す地図付きの広告商品を出した。Facebookが広告主を惹きつけるには、人気のあるニュースフィードの広告を提供した上で、広告を見ている人が誰で、何に関心があるといったディープデータセットをも提供する必要があるだろう。
引用)TechCrunch Japan

 
広告と来店者数を紐付けるという意味では、過去Googleがそうしたことを行ってきたにも関わらず、そこまで活性化していない印象なので、Facebookがやるからにはプラスアルファの何かがあっても良いのではないか、という話もあるようです。

新たなオフライン・コンバージョンAPIでFacebookは店舗のレジスターやEコマースの売上管理ソフトウェアに直接アクセスし、店舗とオンラインの両方の取引状況をリアルタイムで取得することができる。それに加えデモグラフィックの詳細情報を得ることで、今後打つ広告キャンペーンの効果を上げることもできるようになるだろう。
引用)TechCrunch Japan

 
売上と紐付けるという意味では意味がありそうだという見解もありますね。

今回の仕組みはどこまで有効か

どうやらあと数ヶ月程度で実装できるようになるようです。今までのFacebook広告やSNSはエンゲージメント率というKGIやKPIでしか費用対効果を測れませんでした。実際Facebookページを運用していて、何万いいね!をされていたところで、その販促効果に関しては不透明でした。ですので、そういった意味ではFacebook広告の費用対効果がより明確化できるようになるかもしれません。

投資対効果の不透明さが、どのプラットフォームでも企業がそれ以上に広告に投資することを躊躇わせる障壁となっていた。テレビ、印刷物、看板では、まるで売上や広告の閲覧数を特定する方法はなく、オンライン広告でもオンラインから直接広告をクリックして、売上につながった場合にしかトラックすることができなかったが、今回のFacebook広告はそれと比べると多くのことが分かるようになる。
引用)TechCrunch Japan

 
確かにCVS(Convenience Store)やGMS(General Merchandise Store)を販売経路としているような飲食系メーカーや小売業は今後Facebook広告に参入しやすくなるのかもしれません。でも、これは本当にFacebook側にとっても、マーケッターにとっても充分な貢献をしてくれるシステムかどうかという点においては、(私個人としては)ちょっとだけ疑問が残ります。

今回のFacebook広告によって来店者数と売上がROAS(Return On Advertising Spend)としてのみ効果検証して良いものなのか…Facebookページを見て記憶に残ったり、認知効果を得たり、いつか欲しい時にアクションを起こして購入した場合の有効期間等、全て定量的に判断できない部分をどこまで鑑みてマーケッターは判断しなければならないのか。また、結果を見たマーケッターの上長は数字以外の効果を伸び代としてどこまで理解してくれるのか。ここの認識が弱いとFacebook側も広告収入面において逆に自分の首を絞めちゃいそうな予感がします…。

実際にO2O効果を判断すべくFacebook広告を出稿する場合、マーケッターはROASの設定やKPIの設定には充分お気をつけくださいませ。

カテゴリー

新着記事

人気記事

過去記事