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VimeoのSEO成功事例

Googleは現地時間1月25日、動画プラットフォームであるVimeoSEOにおける成功事例をケーススタディに追加したと、ドキュメント更新ページで案内しました。そこで今回はVimeoと今回のSEO成功事例(やったこと)をここでもご紹介しておきます。どうやら、(私はどう使って良いか分からなかった)indexifembeddedタグを使った成功事例のようです。

そもそもVimeoとは

今回、YouTubeの競合であるVimeoのSEO成功事例をGoogleが紹介するというところにGoogleの器の大きさを感じますが(笑)、VimeoはYouTubeと同じ動画プラットフォームです。ただしYouTubeとは以下の点で違います(参考:「Hashikake」、「HubSpot」)。
 

Vimeoの特徴

  • 全世界の月間利用者がYouTubeの10分の1程度(2.3億人)
  • 動画投稿するのが有料のビジネスモデル(YouTubeは無料)
  • 配信時に広告が流れない(YouTubeは原則広告が流れる)
  • セキュリティの設定を細かく行える(公開範囲に制限をかけるプライバシー設定等)
  • 動画傾向として、オリジナリティ性やクオリティが高い
  • 動画傾向として、プロのクリエイターによる利用が多い
  • 動画傾向として、リード獲得とコンバージョン向上に有効なインタラクション機能(動画内にカードを表示したり、終了画面にリンクを表示して視聴者のアクションを喚起したりできる)が充実している
  • 動画の公開規約が厳しく、自ら制作したオリジナルの動画しか公開できない(切り抜き動画や転用動画は削除)
  • クリエイターが収益を得るには動画の直接販売やレンタル、サブスクリプションで売上を考える必要がある

 

このVimeoが面白いのは、Googleのように巨大で無料投稿&無料配信&広告配信ではなく、有料投稿&配信詳細設定&広告無しとなりますので、エンターテイメントというよりもビジネスとして活用しやすかったりする点です。ですので、YouTubeの利用者とは市場規模がはるかに小さいながら確固たる市場があるわけです。

今回Vimeoが行った内容とは

まず、Googleの更新内容から和訳します。
 

1月25日:Vimeoが構造化データの追加と、noindexと組み合わせたindexifembeddedルールを使用して、顧客のために動画SEOを大幅に改善した方法に関する新事例を追加しました。

引用)Latest documentation updates|Googleより和訳

 

はい、indexifembeddedタグの登場です。最近Googleが作成したタグで、自分のWebサイトページではnoindexさせるがiframe等で提供するサイトページにはインデックスさせたいコンテンツがある場合に使うタグです。以前にも当ブログでご説明しています。
 

つまり、自分のWebサイトではnoindexさせるが提供先にはインデックスさせたい場合に使うタグです。なかなか使用動機をイメージするのは難しいですが、例えば「自分のドメインではSEOパフォーマンスが弱いので、もっと強いドメイン(サイト)で自分のコンテンツ力を発揮させたい」とか「自分のドメイン(サイト)でインデックスさせると一定のクエリに対して他のWebページとランクインが食い合ってしまうから自分のドメイン(サイト)としてはインデックスさせたくない」とかの戦略判断があった際に、使用すると良いタグかと思います。ちなみに、robotsタグとして使用するので、noindexと併用するケースが多いのではないかと思います。

引用)indexifembeddedタグの登場|ふわふわビジネスブログ

 

実例として「How Vimeo improved Video SEO for their customers」ページに全て記載されていますが、その中のセクションで以下の内容が紹介されています。

大規模な動画インデックス作成を可能にする

動画のインデックスを最適化し、埋め込まれた動画が関連する検索結果に表示されるよう提供すべく、Vimeoはiframeによって動画を埋め込む動画制作者に向けたGoogleの新しい案内を採用しました。noindexとの組み合わせによる新しいindexifembeddedルールによって、埋め込み型で提供できる記述方法があります。これとVideoObjectの構造化データをVimeo側でマークアップしておくことにより、ページに埋め込まれたVimeo動画は、ページ所有者が自分でマークアップしなくても動画インデックスの対象となるようにしました。この変更は、Vimeoの現在7億5000万本以上の動画ライブラリの全てに埋め込み適用され、さらに今後新たな動画にも適用されます。
もし、今後Vimeoのような埋め込み型ビデオプレーヤーを開発するようなことがあれば、その利用者がビデオ検索のメリットを受けられるような設定に役立つでしょう。必要なことは以下の通りです:

  1. VideoObject構造化データを各大元の再生ページに追加する(これは、再生元のページであって、ユーザーは別のページにiframeを使って埋め込みます)。
  2. ページに埋め込まれた動画だけがGoogle検索のインデックスの対象になるよう、robotsのnoindexルールに加えてindexifembeddedルールもembedUrlプロパティが指すページに追加する。
     

    <meta name=”robots” content=”noindex, indexifembedded” />

     

  3. Googlebotが影響を受けるページを再クロールするのを待つ。

引用)Google Search Centralより和訳

 

つまり、動画プラットフォーム内の動画配信ページにはnoindexを行い、indexifembeddedによってこのページの動画を埋め込んだ別のページのほうがインデックスされるように指示をし、構造化データのマークアップまでもともと仕込んでおくことで、動画をiframe等で借用したページ側のほうがインデックスされ、動画ページとして解釈されるという仕組みです。

良い事例だけど…

今回、動画を提供するプラットフォーム側としてはとても良いアイデアが詰まっていると思います。何よりもVimeoユーザーが喜ぶ仕様であり、Vimeoユーザーのビジネスを助ける仕組みですね。

ただ、一方で再現性が低いといいますか…汎用性が低いといいますか…何かしらのプラットフォーム開発者でないと参考にしづらいですね(笑)。とはいえ、今後はNFTとかARとか色々なオブジェクトが登場するでしょうから…未来的には参考になる人が増えるかもしれません。

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