以前Googleの「検索品質評価ガイドラインが公開」されましたが、現地時間の2016年3月28日に内容がアップデートされたようです。検索品質評価ガイドラインとは、検索結果上位表示サイトが本当に最適かというのを判断するための判断基軸のことですが、以前のバージョンがそのまま上書きされたようで、ポイントとなる箇所をおさらい含め列挙してみたいと思います。
< 評価ガイドライン|英語版 >
やはりYMYLとE-A-T
相変わらず、YMYLとE-A-Tは重要なようですので、この要件をもう一度おさらいします。
YMYLとは
Your Money or Your Lifeの略で、「そのサイトコンテンツを見た時に、ユーザー(あなた)のお金や生活を動かす程の魅力があるか」ということです。そこで物を買ったり、何かを決断したり、人生観を変えたり、生活が変わったりするほど影響を及ぼすコンテンツは、やはり品質が高いという判断ができますよね。ECサイト等でしたら分かりやすいと思いますが、本でいえば自己啓発本等を例に挙げると分かりやすいかもしれません。人生観を変える本に出会ったりするような感覚のコンテンツが大事ってことですね。以下のような記載もございます。
- Shopping or financial transaction pages: webpages which allow users to make purchases, transfer money, pay bills, etc. online (such as online stores and online banking pages).
- Financial information pages: webpages which provide advice or information about investments, taxes, retirement planning, home purchase, paying for college, buying insurance, etc.
- Medical information pages: webpages which provide advice or information about health, drugs, specific diseases or conditions, mental health, nutrition, etc.
- Legal information pages: webpages which provide legal advice or information on topics such as divorce, child custody, creating a will, becoming a citizen, etc.
- Other: there are many other topics which you may consider YMYL, such as child adoption, car safety information, etc. Please use your judgment.
We have very high Page Quality rating standards for YMYL pages
抜粋)Search Quality Evaluator Guidelines.pdf
意訳すると
- ショッピングまたは金融取引ページ:ユーザーが購入や、預貯金、賃金等をオンライン(ECやインターネットバンキング)で安心して利用できるサイトページ。
- 資産運用情報ページ:人生に関わる投資、税、退職者計画、生活必需品購入に関するアドバイス、または保険等の適切な情報を提供するサイトページ。
- 医療ページ:病気や怪我、健康衛生、薬等に関するアドバイスを適切に提供するサイトページ。
- 法律情報ページ:離婚(に伴う親権)のような悩みについての法的アドバイスや注意点等を明確且つ正確に案内し、当事者に対して親身に情報提供しているサイトページ。
- その他:様々なYMYLと考えられるものがあり、幼児養子縁組や、交通安全情報等、日々の生活においてユーザーが正しく判断できる手助けになっているサイトページ。
私たちはそんなYMYLページを高評価できるようにしています。
E-A-Tとは
Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)のことで、より深いコンテンツや誰が書いているコンテンツか、裏付けや客観要素も充分に踏まえ、多角的な見地から解釈できるコンテンツか等、内容における広さと深さが求められています。これはもちろん重要ですね。E-A-Tが備われば、YMYLに繋がりやすいと思いますので、E-A-Tを意識してコンテンツ作成した上で、YMYLの見地から校正していくと両方達成する糸口になるかもしれません。
抜粋)Search Quality Evaluator Guidelines.pdf
意訳すると
他には
今まではメインコンテンツを補うようないわゆるサブコンテンツも「広く深い」情報設計として推奨されていましたが、今回のアップデートでその意味合いは少し薄れたようです。理由としては“メインコンテンツを中和してしまうことでユーザーにサイトの目的を見失わせてしまうこともある”からのようです。ただ、やはりメインコンテンツだけですと広義な情報設計は難しいと思います。だからと言ってサブコンテンツを重要と案内してしまうと、サイト運営者の解釈によっては目的がズレていってしまうケースもあるのでしょう。Google側としては、そのニュアンスをうまく伝えるために、今回のアップデートでこのガイドラインを少し減らしたのかもしれません。ですので私が考えるに、しっかりとメインコンテンツを厚く訴求していきつつも、サブコンテンツはサブコンテンツとしてユーザーに分かりやすく置いてあげると良いと思います。
また、昨年から本腰を入れているモバイルに関してもガイドラインの中では大きく取り上げるようになっています。こちらはモバイルにおけるUIの設計方法やストレスの無い見せ方、重要性やユーザー心理等を例に挙げながら紹介していますので、この辺も(英語ですが)確認しておくと良いと思います。
おさらいに近い
今回のアップデートに関しては特に新しいトピックが加わったわけではございませんが、要は「分かりやすく」「見やすく」「なるほどと思いやすい」UIやデザイン、コンテンツを追求していきなさい、ってことですね。そして、Googleはそれをロボットだけでなく検索品質評価ガイドラインを持った人の目でも判断しているからね、ってことです。
とくにモバイルの場合はゴチャゴチャしているサイトページがまだ多くございますので、今のうちに(モバイルのアルゴリズムが強化される前に)色々とユーザーの使い勝手を追求していくと良いと思います。