Googleはウェブマスター向け公式ブログで、改めてスパムレポートの利用方法について紹介しました。ユーザーからGoogleへ申告できるスパムレポートに関して、Googleはそれをもってすぐに当該サイトページを手動対策(通称:ペナルティ)するのではなく、アルゴリズムに組み込んでいくようにしているとのことです。
どんな内容?
サイトオーナーの中には「あれ?このサイトページおかしくない?非推奨となることを行っているのになぜ検索上位なの?」「自分のサイトページに嫌がらせをされている。そのせいで自分のサイトページの評価が下がったのではないか」等の疑問を持ったことのある人は多いのではないでしょうか。
そういう時に機能するのがスパムレポートです。[スパムレポートを送る]窓口からGoogleに申告します。もちろん自身のアカウントも明確にした上で、いつ、誰が、どこで、何をしているのかをしっかりと事実報告する必要があります。根拠が明確でなかったり、あまりにも主観的な報告になりすぎていて公平性に欠けている報告はGoogle側も信憑性確認に時間をかけますので、報告する際は徹底的に調べてからが良いと思います。
そして、Googleは今回そのスパムレポートの活用方法について言及しています。
ガイドラインに準拠していない場合に報告するスパムレポートはスパム検出アルゴリズムの改善にのみ活用すると明言されていますね。つまり、スパムレポートだけでは手動対策しないということです。ちなみに手動対策についても以下のようにGoogleは言及しています。
手動対策はGoogle社内の専用チームが検出の改善をするために定期実施するとのことですね。
これは私の想像ですが、スパム検出アルゴリズムが機能しなかった、または検出に漏れたサイトページに関してGoogle社員が適当に検索順位下落させているのではないでしょうか。本来であればスパム検出することによるランキング下落をアルゴリズム側で出来なかった場合、人間が対応しているという――例えるなら、工場等で機械が対応漏れしたものを人が修正したり管理チェックしたりする、あの業務ですかね。
それであれば、スパム検出アルゴリズムや手動対策、スパムレポートに関する活用方法についても全て合点がいきます。
よく「自動ペナルティ」という人がいますが、そんな言葉はありません。そんな「自動ペナルティ」なんていう言葉はありませんが、実際に「スパム検出アルゴリズムという自動検出によって捕捉したサイトページをランキング下落させる」機能はあると思います。
スパム対象となるやり方は何?
Search Consoleヘルプでの「品質に関するガイドライン」にも記載されていますが、Googleが非推奨――というよりも禁止している行為には以下のものがあります。
- コンテンツの自動生成:ユーザーの役に立たないコンテンツを量産する
- リンク プログラムへの参加:リンク売買や売買相当の実施
- オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しないページの作成:低品質ページの量産や転載しただけのページ
- クローキング:人間とロボットで見せているコンテンツが違う
- 不正なリダイレクト:ランキング操作を目的とするリダイレクトやcanonical等
- 隠しテキストや隠しリンク:ロボットを誤認させるための文言やリンク
- 誘導ページ:特定ページへ流入させるため、不必要に入口のページを大量に作る
- 無断複製されたコンテンツ:他サイトページのコンテンツをそのままコピペ掲載している
- 十分な付加価値のないアフィリエイト プログラムへの参加:アフィリエイトによる営利目的のためだけに存在している無価値サイト
- ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み:不当に施策キーワードが含まれているコンテンツページ
- 悪意のある動作を伴うページの作成:ハッキングやウィルス感染を目的としたサイトページ
- 構造化データのマークアップの悪用:リッチリザルトを目的とした無価値なマークアップ
- Googleへの自動化されたクエリの送信:特定のキーワードで自動的にGoogle検索を行うシステム
これらに抵触している内容はスパムレポートの対象となります。特にサイト内部のコンテンツに関するものは意図せず行ってしまっているケースもありますのでご注意ください。
そして今後も、ブラックハットなことをしているサイトページに関しては、それでも滅多に手動対策を受けることは無いでしょうが、ランキングが徐々に下落していくと思います。