Googleは米国現地時間8月8日、HowToとFAQの構造化データマークアップによるリッチリザルトの表示について変更することを発表しました。既に今は発表から1週間経っていますので、変更が完了したと思います。Search Central Blogで発表しましたが、既に日本語版で出ていますので、ここでは紹介だけしておきます。
どういうこと?
Webページ内で、方法やハウツーとして挙げられるコンテンツに関してはHowToの構造化データでマークアップを、またよくある質問として挙げられるコンテンツに関してはFAQの構造化データでマークアップを、それぞれ行うことで検索結果でリッチリザルト化することが出来ました。とはいえ絶対にリッチリザルトするわけではなく、これはGoogleのアルゴリズムによって選ばれたクエリにおいて、選ばれたサイトページが対象となっていました。
HowToの構造化データによるリッチリザルト化の変更
HowToに関しては、なかなか表示されることはありませんでしたが、モバイルで優先的に表示されていたように感じます。ただ、HowToに関してはなかなかリッチリザルト化されることがなく、クエリ次第で何かのWebページが出たり出なかったりしていた…というのが当時の状況だったと思います。これはあくまでも私の感覚値ですが、皆さんもあまりお目にかからなかったのではないでしょうか。
そのHowToの構造化データですが、リッチリザルトに関して今後はデスクトップ版のみに表示され、モバイルでは表示されなくなるとのことです。もともとモバイルで表示されているのを確認できるかどうか、くらいだったのですが、今度はデスクトップで確認できるかどうか、に変わるようですね。ちなみにデスクトップ版で閲覧できるとはいえ、MFI(モバイルファーストインデックス)なGoogle検索なので、モバイル版ページ(レスポンシブウェブデザインなら関係ない)に構造化データのマークアップをする必要があります。
引用)検索セントラルブログ
FAQの構造化データによるリッチリザルト化の変更
FAQに関しては、検索結果のディスクリプション下部にアコーディオン形式で表示されることで露出する面積が物理的に増加し、結果的に目につきやすく、クリックもされやすかったです(クリック率の上昇に繋がったことは様々な検証や私の検証でも明らかでした)。一方で、HowToと違ってリッチリザルト化されやすく、よくある質問ではなくても「○○とは」や様々なH2タグから始まる要素にマークアップすることで、全くされないような質問でもリッチリザルト化していました。これを取り締まって定義付けするほどGoogleは動いていませんでしたね。
そんなFAQの構造化データですが、今後は構造化データでマークアップされている政府機関や権威性の高い医療系サイトページからの情報のみが適用されるとのことです。つまり、いくら構造化データでマークアップしていても一般的なサイトページは一般的なクエリで表示されなくなるとのことです。何かスキャンダルや大きなイベント等が起こった場合は何かのサイトページが出るかもしれませんが、基本的にはリッチリザルト化しないとのことです。だからといってせっかくマークアップした構造化データをわざわざ外さなくても良いです、とGoogleは言っています。
サイトからこの構造化データを削除することもできますが、あえて削除する必要はありません。使用されていない構造化データによって検索で問題が発生することはなく、Google 検索において目に見える影響もありません。
引用)検索セントラルブログ
どちらも変更については、8月8日時点で「来週中に世界中のすべての言語と国で展開」と書いてありましたので、もう既に変わっているかと思います。ちなみに今回の件で気を付けなくても良い点(注意点?)は以下の点ではないでしょうか。
- もともと検索ランキングに影響するものではないので、検索順位は何も変わりません。
- いずれの構造化データマークアップを外さなくて良いとのこと(HowToはデスクトップでは表示されるし)です。
- Search Consoleでの[拡張]項目における各要素は当面残すとのことですが、項目内での表示回数は下落します。
- FAQと混同しがちですが、強調スニペットは別モノなのでこちらは引き続き表示されます。
まぁ昔の検索結果に戻るだけ
HowToとFAQの構造化データとリッチリザルト化は2019年5月に始まりました。約4年前ですね。それ以前はこういう仕様はなかったので、一般的なサイト運用者にとっては4年前に戻ると考えれば良いだけではないでしょうか。むしろFAQ構造化データのリッチリザルト化による相対的作用が発生しなくなるので、純然たるタイトル&説明文でクリック率勝負できるので、コンテンツの良質化にもっと集中できるかもしれません。
今回のリッチリザルトに関しては変更というより制限をかけたという印象が強いですが、今後マークアップをするコーダーの人とマーケ担当の人はお気を付けください。