ここ数ヶ月に渡って対応できなくなっていたGoogle Search ConsoleのURL検査内[インデックス登録をリクエスト]がようやく機能復旧しましたので、そのご紹介と、2020年12月のコアアルゴリズムアップデート後の印象についてざっくりご紹介しておこうと思います。
インデックス登録をリクエスト
GoogleがSearch Consoleで[インデックス登録をリクエスト]をできるようになったとツイートしています。
We’re glad to announce that ‘Request Indexing’ is back to the Google Search Console URL Inspection – just in time for the new year!
Read more about how to use this feature in our Help Center https://support.google.com/webmasters/answer/9012289#request_indexing— Google Search Central(@googlesearchc) 2020年12月23日
この機能の使用方法についての詳細はヘルプセンターをご覧ください。 https://support.google.com/webmasters/answer/9012289#request_indexing
引用)@googlesearchcより和訳
We’Reminders!
1. If you have large numbers of URLs, you should submit a sitemap instead of requesting indexing via Search Console.
2. Requesting indexing does not guarantee inclusion to the Google index – our systems prioritize the fast inclusion of high quality, useful content.— Google Search Central(@googlesearchc) 2020年12月23日
1. URLが多数ある場合は、Search Consoleでインデックス登録をリクエストするよりもサイトマップ送信をしましょう。
2.インデックス登録をリクエストしても、Googleインデックスへの掲載が保証されるとは限りません。Googleのシステムでは、高品質で有用なコンテンツを迅速に優先掲載します。
引用)@googlesearchcより和訳
内容はご覧の通りです。インデックスは確かに秋から最近までかなり不安定でした。なかなかインデックスされなくて、Twitterからリンク紹介したりXMLサイトマップに掲載することで更新を促進することもしばしばありました。ですので、XMLサイトマップはGoogleへのクローリングとインデクシングという点では確かに有効でした。
今回復旧した[インデックス登録をリクエスト]機能によって、なかなかインデックスされない現象は抑えられると思いますが、乱用は避けたほうが良さそうですね。また、コンテンツ量(と質)が少ないページはクロールされてもインデックスされにくいケースもあるようですので気を付けたほうが良いです。コンテンツ量が少なくてもアクセスが多いページもあったりすると思いますが、この辺のインデクシングに関しては根気強く見据えておくことをお勧めします。
おそらくGoogle側では、増え続ける玉石混交のサイトページをすべてクロール&インデックスするより、より品質の高いサイトページにリソースを充てるように調整しているはずですので、その辺の見地からこういった発表になっているものと思われます。
最近の傾向
このインデックスの諸々の騒動(私は色々と影響を受けていたので、騒動と呼んでいますw)と2020年12月のコアアップデートから、なんとなく私の印象をお話しさせていただきます。
今回のコアアップデートによる順位変動はあまり気になりませんでしたが、大きく順位下落しているサイトページもありそうです。一部の有名なヘルスケア系サイトページが大幅に下落した件には触れませんが(笑)、それ以外の順位下落したサイトページには以下の傾向を感じました。
- エリア系案件の一覧だけを表示しているようなページ
- 同一サイト内で他のページの内容を寄せ集めたページ
つまり、「概念レベルでオリジナル性の欠けるページ」が影響を受けていた気がします。もちろん私が見た限りの非常に狭い視野ですので、これで全体を語ることはできません。あくまでも私見ですので、イチ意見として「そういう傾向があった側面もあるのかぁ」程度でご理解いただければと思います。
しかしそう考えると、概念レベルで「〇〇を言っているページ」があるにも関わらず他ページで同様の内容を掲載したところで、副次的ページとしてGoogleは解釈してしまうのだと思われます。結果、細かな案件ページをまとめただけのページではオリジナル性もなく、評価も下落するのではないでしょうか。事実、Googleは以前より「案件を寄せ集めたサイト内検索結果のようなページをGoogleの検索結果からリンクさせたくない」旨を公表しています(ユーザーにとって検索結果から検索結果に飛ぶ仕様は二度手間になるのでランキング評価が低い)。
しかも、文節インデックス(Passaged Indexing)の話もあります。これはページ単位で概念化する動きではなく、細かな文節単位(一文一文)で概念化するという動きです。すでに入っているのか入っていないのかは分かりませんが、いずれにせよGoogleは細かく文章単位で内容を理解するということですので、より前述のオリジナル性検知が深くなるのだと考えています。
「じゃあ1ページに情報を詰め込んで余計な重複を省いたサイトページのほうが良いんじゃないか」という考えもありますが、そこはユーザーにとって適切な長さや内容が宜しいでしょう。実際「ファーストビューを見てメインコンテンツや主旨が分からないサイトページはユーザーにも分かりにくいので評価は低い」という側面もあります。これはCore Web VitalsのLCP(Largest Contentful Paint:最大コンテンツの描画)にも相関する話です(ただ、うまく調整できない場合でも、ナビゲーション等でファーストビューに主旨やページ展開を紹介するコンテンツを入れておけば何とかなるかもしれません)。
いずれにしても適切な長さを追求すると良いでしょう。
というわけで
とりとめもなく最近の傾向を述べてしまいましたが、でもなんとなくどういう方向性でコンテンツ展開していくのが好ましいか、サイトオーナーであればご理解いただけるのではないでしょうか。最近は、この辺のランキング評価に関する方向性を推察することと、ユーザー心理を推察することにズレがなくなってきている気がします。だからこそこの辺の議論は楽しくなってきているのですが、一方で複雑すぎて考えるのを止める人も増えてきていますよね…。
話し相手が少なくなっていることは個人的に残念ではありますが、その分ユーザーだけを見てサイトページを設計するようになるのでしたら、それが本質且つ健全なことなのでしょうね。
そんなことをしみじみ思いつつ、2020年の本ブログ執筆を終わらせたいと思います。
皆様、今年もお世話になりました。良いお年をお迎えくださいませ。