構造化データのマークアップがQ&Aサイトページにもライブ動画にも実装できるようになったとGoogleは発表しています。ライブ動画に関してはサイト種別が限定されそうですが、Q&Aに関しては色々知っておいた方が良さそうな気がしましたので、ぜひご紹介しておきたいと思います。
Q&Aへの構造化データ
Google検索を利用する際、質問をそのまま検索するケースはありませんか?特に切羽詰まった場合の検索に関しては、そういった検索が多いんです。例えば「パソコンが起動しない」とか「水が出ない」とか「スマホが繋がらない」とか…。こうした検索に対して、Googleが検索結果画面に直接回答を表示できるよう、Q&Aコンテンツページ所有のサイトオーナーに対して構造化データのマークアップを推奨しました。
検索ユーザーは検索結果で瞬時に回答の流れが判断できるので便利ですし、クリック後にそれが適切な回答だと判断した場合はベストアンサーとして投票することも可能なようです。
どのサイトもやるべき?
ちょっとややこしい話になるのですが、どうやらQ&A(Question&Answer:質問と答え)とFAQ(Frequently Asked Questions:よくある質問)は異なる特性のようです。Googleはそう解釈してるようです。そして今回の構造化データはQ&Aであり、その対象はUGC(User Generated Contents)系のサイトやページになりそうです。
では、企業サイト等にあるFAQコーナーやページは今回の対象にならないのか、と言えば…どうやらならなそうですね。むしろFAQの場合はFAQの場合で、別途構造化データを準備中のようです(「海外SEO情報ブログ」参照)。ですので、今回の構造化データのマークアップ対象はユーザー間でのQ&Aコンテンツページに限る、ということで理解しておいた方が良いでしょう。ちなみに、今回の構造化データのマークアップはその特性上、1つのページに1つのQ&Aコンテンツの方が良さそうですので、もし1つのページに複数のQ&Aがあるなら、ページ分割してから実装すると良いと思われます。Googleによる構造化データのマークアップ方法はまだ英語版ですね。
今回のQ&Aにおける構造化データのマークアップ対象サイトやFAQとの違いに関しましては、Googleが明言したわけではありませんし、あくまでも私の憶測ではあります。ただ、程なくFAQ向けの構造化データのマークアップ方法もリリースされるのではないでしょうか。そうなったら、あらゆる業界のあらゆるサイトコンテンツがマークアップ対象になると思いますので、発見性を高めるチャンスです。その時は絶対に推奨しますので、今のうちにFAQコンテンツのページ分割と質問数の増加を図っておいた方が良いのではないでしょうか。
Googleの狙いはアシスタント?
さて、今回のこのQ&Aコンテンツの構造化データ化はGoogleにどんな狙いがあるのでしょう?
答えは明白だと思います。音声検索ですよね。Googleアシスタントはリッチリザルト(ワンボックス部分やナレッジグラフ部分)を読み上げますので、Google Home等の利用時にはとても便利というわけです。当然Googleのサービス向上に繋がります。今後、疑問が生じた時にGoogle Homeに話しかければQ&Aのリッチリザルトを辿って答えを返してくれるようになるでしょう。これは「他人のふんどしで――」ビジネスとしては非常に上手いですよね(感心しています)。Q&A形式のCGM自体が他人のふんどしなので、そのふんどしをさらに使いまわすわけですね(本気で感心しています)。
ライブ動画の構造化データ
さて、同様にリアルタイムのストリーミング配信に関しましても、構造化データのマークアップによって、検索結果に表示できるようになります。
今回の構造化データのマークアップ対象はライブ配信しているものですので、スポーツ中継やその他各種イベントモノ等が中心になりそうです。ただし、やはり構造化データのマークアップだけではGoogleのクローラーがリアルタイムに検知してくれるかどうか分かりませんので、Index APIによってGoogleにクロールの直接通知をしましょう。
じゃんじゃん増えるよ、構造化データ
恐らく、Googleアシスタント機能やGoogleが目指す“対話型検索”のことを考えますと、これからも構造化データのマークアップ推奨事項はどんどん増えていくことでしょう。「構造化データのマークアップ⇒リッチリザルト化⇒Googleアシスタント活用化」の方程式が成立する限り、とても有用だと考えられますので。
ですので、最低限のパンくずリストや企業名やロゴ等、必ずマークアップした方が良いエンティティ系事項は今のうちに対応しておいてください。