• パラメータ付URLの原因

パラメータ付URLの原因

SEOを考えた時、パラメータ付URLが存在しているものについて懸念する人が多いです。懸念する理由を聞くと「パラメータ付URLは良くないと聞いたから」「パラメータ付URLは何となく良くなさそう」等という曖昧な返答が多い気がします。そもそもパラメータ付URLの良し悪しはケースバイケースなので、Google側としても公式的な線引きは出来ないでしょう。そこで、パラメータ付URLの対処について、私の持論含めてここでふわふわっとご紹介したいと思います。

パラメータ付

パラメータ付URLが起こる種類とその解釈

これからご説明するにあたり、「静的ページ」を「当該Webサイト内で中身が変わることのない完全にオリジナルで安定的なページ」と定義付けした上で、パラメータ付URLには主に以下の2パターンが存在していると考えています。

  1. CMS等のファイル生成において、同じテンプレートからパラメータで切り分けられたコンテンツページを生成する仕組みになっている静的ページ。
  2. 静的ページにおいて、セッション識別、表示順序や一部のコンテンツの表示有無、商品の詳細仕様等によって切り分けるために設置されたパラメータ

パラメータ付URL自体をGoogleは否定していません。そういう意味では上記1.に関しては問題ないです。ただ、Google側は「複雑な命名パラメータは極力避けてほしい」ということを言っています。入り組んだ数字が数多く並ぶパラメータや文字数の多いパラメータは処理が難しいのかもしれません。また「2つ以上のパラメータが付くURLも避けてほしい」ということも言っています(すみません、いずれもJohn Mueller氏のコメントですが過去のコメントを探すのが億劫で…)。「&」から始まって別軸のパラメータが付与されるとやはり複雑ですので、そういった場合は避けた方が良いでしょう。
つまり上記1.において、パラメータ付URLが存在すること自体がSEO上劣勢に働くものではないが、複雑化するものは避ける、という解釈です。まぁそれでも個人的には(私所有のWebサイトであれば)極力パラメータを避けるために、そういう生成をするCMSであれば「/」で区切られる静的なURLを生成するように変更すると思います。

さて、面倒なのは上記2.の方です。静的ページに付随する形で以下のパラメータ要素になると、重複コンテンツ扱いになる懸念があります。

  • セッション確認用のパラメータが振られることで内容は重複するがURLは2つ以上存在するケース
  • パラメータによって表示が若干異なる程度で、ほとんど類似したページにも関わらずURLは2つ以上存在するケース

私は、これらがあることでコンテンツファーム扱いされ、パンダアップデートのようなアルゴリズムに捕捉されることでGoogleによる「手動対応」が発動する――とまでは思いません(よっぽど悪質で、静的ページに対してこういったパラメータ付ページしかないWebサイトであれば何かしらの警告はあるかもしれませんが…)。

ただ、4桁以上のページ数を有するWebサイトにおいて、こういったケースが比較的多く存在する(3桁以上)のであれば、クロール効率が落ちる可能性があると懸念されます。クロール効率が落ちるというのは、結果的に正確なインデックスに時間がかかったり適切な処理が遅れる等が考えられます。静的ページよりパラメータ付URLの方が優先してランキングされてしまい、どうも気持ち悪いSEOを演出してしまうことだってあるでしょう。

ページ送り(2ページ目、3ページ目等をパラメータで表示する)とかは気になりませんが、パラメータがついていない静的ページとコンテンツがほぼ同じ(順序が異なる、画像が異なる程度)パラメータ付URLがある場合、URLを正規化するための措置が必要だと考えます。

パラメータ付URLの重複・類似を回避する方法

まず、GoogleのSearch Consoleヘルプに「パラメータ化された重複コンテンツのクロールをブロックする」ドキュメントがございますので、これを参考にURLパラメータツールを使用すると良いでしょう。とはいえ、URLパラメータツールは飽くまでもGoogleに対して伝達するものですので、URLの正規化としてcanonical設定も行っておくと良いでしょう。

ちなみにURLパラメータツールに関しては、誤った使い方をして良くない事態に陥ってしまう症例が後を絶たないらしく、Googleは以下のように警鐘を鳴らしています。間違えて、正規のURLまで思わぬブロックをしてしまったりするからです。

不適切な使用に関する警告
サイトが上記の要件を満たしていて、SEO の経験が豊富である場合にのみ、URL パラメータ ツールの使用をおすすめします。URL パラメータ ツールの使い方が不適切な場合、Google がサイト上の重要なページを無視してしまうおそれがあります。さらに、無視されたページについて警告や通知をお届けすることはありません。このツールを不適切に使用したり、不必要に使用したりしている人が多いため、十分にご注意ください。このツールを正しく使用しているかどうかわからない場合は、ご利用にならないことをおすすめします。

引用)Search Consoleヘルプ

さて、canonicalの設定の仕方ですが、これに関しては検索セントラルの「重複したURLを統合する」ドキュメントが完全的に記載されているのでこちらを参考にすると良いです。また、併せてXMLサイトマップに関しても正規のURLのみ掲載しておいた方が正確に認識されやすいです。canonicalは強制ディレクティブではないので、この辺もコンボで設定しておくと、より正確になるのではないかと思います。

パラメータ付URLが起こる原因から考えること

パラメータ付URLが生じた際、その都度対処していても、もぐら叩き状態で、ずっと続く問題になりかねません。これでは精神も疲弊します。ですので、パラメータ付URLの課題に面したら「なぜそれが起こったのか、原因と仕組みを検証する」ことから考えましょう。それによって対処方法も異なりますし、今後は同様の対処の手間を省くことができるようになるかもしれません。

都度フロントのコーダーに丸投げすることなく、システム面や運用面から検証することで、憂いを絶つような措置を講じることもサイトオーナーの使命ですね。

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