• 4.27 ウェブマスターオフィスアワーの内容

4.27 ウェブマスターオフィスアワーの内容

毎月Googleが行ってくれているウェブマスターオフィスアワーで、4月27日にJapanese Webmaster Office Hoursがありましたので、その内容を共有したいと思います。私もやっと拝見しました(笑)。本記事は動画を閲覧する時間が取れないという方へのざっくりフォローレポートという位置付けです。

リッチスニペットについて

「一時的にリッチスニペットが表示された後で、エラーや警告なくスニペットが検索結果から消えてなくなったのはなんで?」という質問がありました。消えた理由としては、リッチスニペットにおけるガイドライン違反が考えられるので、Search Consoleでの「手動による対策」項目で確認後、再審査リクエストを送り、承認されれば再表示できるのではないか、と回答されていました。

robots.txtとrel=”nofollow”の差異

こちらは以前に私も「noindexとrobots.txtの因果関係」で相関性をご紹介しましたが、robots.txtにdisallow設定していれば、そのページへのリンク属性にrel=”nofollow”は必要ないとのことです。しかしnoindexについては別問題で、noindexを認識するクロールが必要になるので、確実にインデックスをさせたくないのであれば、robots.txtで設定せずにnoindexのみで対処すべきだとも回答されています(nofollowも不要なようです)。

有益な画像や動画を評価されるポイント

画像や動画に関するプラクティスや方法がヘルプページにまとめられているので、そちらを参照くださいとのことです。ただし、どんな場合においても、そこにどんな画像や動画があるかをクローラーに知らせなければならないので、altの設定は大事とのことでした。

デフォルトで隠れたボタンやプルダウンのURL認識

「ボタンで遷移するページと、プルダウンで遷移するページとどちらが優先的にインデックスされるか?」という質問でした。たとえ、クリックしないと見れないリンクあったとしても、それはSearch ConsoleのFetch as Googleやサイトマップ送信等によって、該当ページを発見し、インデックスする可能性はあるとのことです。ちなみに、URLの認識については確固たる回答はできませんが、デフォルトで静的に確実なリンクがあればそのページを発見することはできるとのことです。

存在しないページの対処方法

存在しないURLはトップページに301リダイレクトかけてしまう方が良いのか、それとも一旦404ページを介してトップページにリダイレクトさせるやり方が良いのか、という質問がありました。回答としてはどちらでも良いとのことです。但し私が思うに、UX(Use Experience)上、404ページのまま他の各ページをレコメンドしたり、404ページに辿り着いてしまう原因を探って対処したりした方が良いような気がします。

パンくずリストについて

「URLによってコンテンツ構造が判別できない場合はパンくずは不要でしょうか?」という質問がありました。要はなんでもかんでもパンくずリストを作らなければならないか?という質問です。回答としては、サイトマップを送信していれば特に問題ないとのことでした。UXを優先すべきだとも。ただ、私個人の見解としては、コンテンツ構造がまとめられないようであれば、もう一度サイト設計を見直すべきではないかと考えます。パンくずはユーザーがサイト構造上どこに位置しているのか自認できるためのモノなので、パンくずが設定できないようなページがあるということはコンテンツストーリーも破綻しちゃうのでは?という懸念もあります。

DOMによるcanonicalやnoindexの挿入

DOM(Document Object Model)とは、JavaScriptによってhtmlをレンダリングして内容を表示させる方法でして、JavaScriptによるレンダリング自体は問題ないですし、Fetch as Googleでレンダリングすることで正常に機能しているかは確認できます。

掛け合わせた案件一覧ページのインデックス方針

「別カテゴリで、同じ商品がいくつも紹介されているサイトページにおいて、重複コンテンツを避けるために、どのカテゴリをnoindexにすれば良いですか?」という質問がありました。質問の意図としては、全商品が紹介されているページをインデックスさせ、カテゴリ単位でnoindex設定をすることが正しいのではないかと考えていたようです。回答としては、「検索エンジンを介してどんなクエリでどんなユーザーがくるかを考えて欲しい。その検索意図に対して有益だと考えられるページであれば、noindexを設定しなくてもいい」とのことです。

もちろん正論なのですが…動的に商品紹介だけしていて、URLが異なるだけなら類似ページ扱いされてしまうので、私個人としては「検索心理を満たすコンテンツを(静的動的問わず)しっかりと配置してあげられれば、インデックス有無は自ずと判断できるし、そのために各カテゴリ切り口を分析する」ことをオススメします。まぁ…Googleの方と同じことを言っていますかね(笑)。

モバイルサイトでリンク省略する場合

「PCにはある内部リンクをスマホでは省略した場合、クロールに支障をきたしますか?」という質問がありました。MFIの最終的な仕様によって変更されるので、今の段階でどうなるかは言えないようです。ただ、MFIになるとデスクトップのクロール頻度は下がりますし、PCの方にリンクがあるからと言って必ずしもクロール発見の役に立つとは限らないとのことでした。

GooglebotはCookieを利用しているのか

「GooglebotはCookieが必要なページをどう判断しているのですか?」という質問に対し、「エラーが返ってきた場合やGooglebotがCookieの必要性を認識した場合に読み取る程度で、Googlebotが積極的にCookieを必要とするページやサイトを読み取っているわけではない」との回答でした。

不自然なリンクによる手動対策をされた場合の解除

「不自然なリンクの全てを否認したにも関わらず手動対策が解除されないのはなぜですか?」という質問です。回答としては、「再審査リクエストに書くべき内容として、①なぜ違反したか、②違反に対してどんな対応をしたか、③今後違反しないためにどうするか、を明記してください。これらが承認されれば解除されると思います。認められない場合は、過去に何度も同じような違反を繰り返している可能性があります。」とのことでした。

…私も、今さらこのことについて触れる気もありませんが、手を抜いて無機質に対応したところでGoogle側は認めませんよってことですね。

画像を無断転用された場合

「画像を直リンクで無断転用された場合、.htaccessを使ってreferrerで参照元を制限させるのはクローキングになるのか?」という質問がありました。それに対して「その場合、全ての参照元からの表示を禁止しても、Googlebotをallowにしておけばクローキング扱いにならないので問題ない」との回答でした。ただ、「DMCAにおける著作権侵害による削除申請もそうだが、そもそも無断転用を防ぐにはウォーターマーク(透かしで所有者の名前を画像で入れ込む)を付けたり、サイト内に無断転用禁止の意思表示をすることで極力対話的解決を心掛けた方が良い。」というようなことも回答されていました。

その他

他には以下の議題がございましたが、私の個人的な優先度から箇条書きで紹介します。

  • 3月の順位変動に関してはGoogleウェブマスター向け公式ブログを読むこと
  • ガイドラインに則した被リンクを獲得すること
  • Search Consoleに表示されているインフラストラクチャ更新は継続中とのことで、また変化があれば公表されるとのこと
  • スクレイピング防止策において、Googlebotと一般ユーザーが同じ解釈になるのであればクローキングの問題はないとのこと
  • 評価が低いサイトへのリンクは気にするな、とのこと。でもその評価が低いサイトが自分のものなのであれば直しなさい。
  • デスクトップとモバイルのインデックス差異が分かるツールは「あったら良いですね」という回答

有用な情報が多かった

以上の内容でした。今回のウェブマスターオフィスアワーは、「気にも留めずスルーしていたけど、実際どうなの?」的な部分を具体的に聞けたところも多かったのではないでしょうか。そもそもの質問自体が「そういうことが引き起ること自体に問題があるのでは?」というケースもありましたが(笑)、知識として曖昧な部分を埋めるにはとても有意義な内容だったと思います。

忙しくて動画を観られない方は是非ご参考ください。

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