SEOの現場仕事をしていると結構重要性が増してきていると感じられる内部リンク。私の理屈としましては「Googleは内部リンクの広がりや流れを見て、サイトのテーマ性やボリュームを判断している」と考えており、「内部リンクが集約しているページはサイト内の基点となっているポイントページである」と解釈しています。従って、サイトを知るための内部リンク構造は大事な動線なのです。
今回は、この大事な動線について注意点をご紹介したいと思います。
6つの留意点
内部リンクを設置する上での留意点をご紹介します。以下項目毎に予めご確認ください。
1.内部リンク構造
ユーザーが迷わず、行きたいページに行きやすい内部リンク構造になっていることが重要です。これはGoogleにとってのクローラビリティにも影響します。パンくず等を考えると、階層構造において階層が浅いほどリンクが増えていくはずであり、内部リンク集約のツリー構造もできてくるはずです。また、サイトトップページからクリックを重ねないと到達できないようなページがあることは望ましくありません。ユーザーが最短距離でそのページに到達するためにはどんなサイト構造であるべきなのか、常にサイトマップを頭に入れ込んでおく必要があります。
2.アンカーテキスト
リンク先のページ内容が推察しやすく、簡潔なアンカーテキストを設定ください。あまり「記事」とか「ここをクリック」「こちら」等の抽象的なアンカーテキストは使用しない方が良いでしょう。Googleにとって展開するコンテンツページが理解しづらくなると思います。
勿論内部リンクにおけるアンカーテキストは、これから広がっていくページ内容を伝える上で、Googleがコンテンツテーマを理解する大事な要素だと思いますが、だからといって過剰に施策キーワードを含有したアンカーテキストを不自然に入れ込むことはダメです。飽くまでもアンカーテキストにはキーワードや関連語を自然な形で含有してください。アンカーテキストの過剰SEOはマイナス要因に繋がる危険性もあります。リンク先ページの内容と一致しない(無関係な)アンカーテキスト、URLをそのままアンカーテキスト化している、段落になるほど長いアンカーテキスト等も良くありません。
難しく考えれば考えるほど、アンカーテキスト方針は悩んでしまいますので、私はリンク先ページのファイル名を使うことをオススメしたりしています。
3.サイトロゴ
サイトロゴはトップページの(正規化している)URLにサイト名でリンクすることで評価を向上させることができます。何よりサイト名を理解してもらいやすいです。たまに、このサイトロゴを見出しタグで括っているケースを目にしますが、そこまでする必要はなく単純にaltで結構だと思います。
4.(グローナル)ナビゲーション
サイト内のナビゲーションには、情報が整理された(大カテゴリとなるような)自然な階層構造のナビゲーションを設置ください。やはり今の段階では、Googleはテキスト要素の方が強く認識しますので、極力画像ではなく、テキストリンクを使用ください(ビジュアルとの兼ね合いで画像でも良いかなぁと考える時もありますがw)。JavaScriptも実際にはまだ完全にGoogle理解しているかどうか分かりませんので、取扱いにはご注意ください(最近はJavaScriptも見ているようですが、確実にGoogleに理解してもらうには、今の段階ではHTMLが良いかな…と)。また、細かすぎる分類や数もナビゲーションとしては不自然かと思います。
5.パンくず
「パンくずの自然性」をご参照ください。きっちりと整理・分類されたサイト構造(リンク構造+ディレクトリ構造)を持つサイトは美しく、サイトリンクも表示されやすくなります。とにかくパンくずは正確性を第1に考えてください。構造化データのマークアップも併せて行うと良いと思います。
6.発リンク
内部への発リンクにせよ外部への発リンクにせよ、リンク先のファイルが無かったりすると、行き止まりとなりクローラビリティを損ないます。外部への発リンクを行っているのであれば、そのリンク先のページがちゃんと存在しているか定期的にチェックしてください。内部への発リンクに関しては、リンク先ページを変える時やURLを変更する時に充分気を付けてください。
俯瞰的に捉える
内部リンク構造は奥が深いです。しかもここではSEO観点しか申し上げておりませんが、本来であればここにコンバージョンに向けた動線設計やキャンペーン要素となるようなコンテンツ等、SEO以外での要素も交錯してくると思います。そんな時は内部リンクに都度悩むよりも、俯瞰的にサイトを捉えて、あるべき構造上に立ち返りながら考察していくと良いでしょう。
内部リンク設計はサイト設計の一部であり、ディレクトリ含めたサイト構造と密接な関わりを持ちます。サイトを大幅に見直す時やリニューアル時などは今一度確認し直してみてくださいませ。