かれこれ4年前に「画像検索の大事さを知る」という記事をあげました。あれからGoogleはGoogleレンズに力を入れ、今ではGoogleに画像を上げればそれに関連する画像や商品を教えてくれるようになりました。ただ、それもGoogleレンズというプロダクトに関する話です。Google検索における画像検索とは別のアルゴリズムです。
今の画像検索はどうなっているのか…というわけで、改めて画像検索についての私の見解をご紹介したいと思います。
画像検索利用者は増加している!?
もしあなたが、「今年の夏はランニング用のサングラスが欲しいな」と思った時、どんなサングラスを想像しますか?
やはり趣味としてランニングする以上、多少ファッショナブルと言いますか…自分に似合うサングラスが欲しいですよね。でも、ランニングする度にズレ落ちてくるほど重たいサングラスではそもそも機能しないでしょうし、だからと言って、まるでゴーグルのような小さなサングラスですとなんかゴリゴリな感じがして気が引けてしまいます。今の時代、機能性とファッション性を兼ね揃えたサングラスが存在しても不思議では無さそうだし…でもそういうサングラスの形が想像できない…。
これは、私の実体験です(笑)。こんな時、私はどうしたか…。以下から当ててみてください(「知ったこっちゃない」という意見はナシでお願いします)。
- ヤフオク、メルカリで「ランニング△サングラス」と検索した
- Amazon、Yahoo!ショッピング、楽天で「ランニング△サングラス」と検索した
- Google画像検索で「ランニング△サングラス」と検索した
はい、答えは“全部”です(笑)。ひと通りやりました。ヤフオクやメルカリはC2Cの売買なので「ランニング用のサングラスとしてイケるよ」という意味で商品紹介されているのではないかと思い、確認しました。そして、AmazonやYahoo!ショッピング、楽天はB2Cメインの売買なので、ランニング用と謳っている商品を見たくて検索しました。そして、Google検索ではショッピング枠にB2Cとして、画像検索結果ではB2C、C2Cの複合として確認しました。
今回の私のカスタマージャーニーにつきましては、結論から申しますと以下の手順で購入に結びつきました。
- Google画像検索で出てきた某ブランドの某ライン商品のレビュー画像と動画を観て欲しくなる
- その某ブランドの某ライン商品名でGoogle画像検索をし、着用した感じの写真を確認
- 購入することを決め、Yahoo!ショッピングで商品名検索をし、最も安くて評価の高いストアで購入(定価より1万円やすい)
- ちなみに、Yahoo!ショッピングによるポイントが欲しかったので他のサイト(ECプラットフォーム)では検索せず
この私のカスタマージャーニーは、結構参考になると思うのですが…どうでしょう?
つまり、Google画像検索は以下のポイントで機能するということが分かります。
- 商品への気付き、興味:どんなものがあるかカタチやモノの感覚を掴みたい
- 商品の比較・検討:検討する上での利用イメージを掴みたい
そして、商品購入(アクション)に関しては「個人的事情で各自お気に入りの別メディアへ」というわけですね。最終的な購入をGoogleショッピングからオウンドメディアへ上手く繋げるところには課題がありますが、それまでの気付きから興味、比較・検討してもらう上で、Google画像検索はかなり有機的に機能するのではないでしょうか。
ちなみに今回は「ランニング△サングラス」でしたが、他にも「大きいキャップ」や「夏用ビーニー」、「夏用カーディガン」等、商品のカタチや流行りを知りたい様々な検索クエリでGoogle検索は利用されているでしょう。また、今回は分かりやすくECサイトや商品名に関する検索クエリを例に出しましたが、実は同じようにその他のシーンでもGoogle画像検索は利用されています。以下は例です。
ECや商品以外でGoogle画像検索を利用するシーン
- 「○○の結び方」等のハウツーを直観的に見る
- 「履歴書の書き方」「挨拶文の用例」等を画像で見る
- 「○○の仕組み」等、プロセスや流れを画像で見る
- 「○○の推移」等、市場規模や相関性を画像で見る
どうですか? かなりありますよね。言われてみれば「確かに検索するわぁ」と思いませんか?
そう考えると、画像検索や画像SEOに注力するのはECサイトの世界だけではないことがお分かりいただけるかと思います。
良い画像とは
では、画像のSEOを意識する上で、どんなことをすれば良いかについてご紹介します。これは私の見解ですが、はっきり言ってGoogle検索における画像認識アルゴリズムやランキングシステムはそこまで精度が高くないのでは?というのが感想です。また、クローリングとインデクシング、ランキング(Google検索の3大機能)に関する頻度や正確性も一般検索のアルゴリズム程優れているとは思えません。さらに言えば、Google検索というプロダクトにおいては、画像の中身まで理解できていないと思っています。
ですので、優れた画像を作るというよりも、現実問題としてその周辺にも注力しなければならないと感じています。もちろん、本当に良い画像を作れば、間接的に回りまわってSEO効果(要は画像検索上位表示される)を発揮するとは思いますが、もう少しビジネスチックに考えると以下の点に注力すると良いと思います。
- 画像の解像度が高いこと(綺麗であること。画素数やサイズも重要)
- 分かりやすい(見やすい)情報の画像であること(画像内の文字情報が見づらい等はダメ)
- 画像内にある情報が最新であること(検索クエリに対して改訂以前の情報ではダメ)
- 何を指している画像かALTでしっかり明記すること(長文は非推奨)
- 画像を掲載しているページが外部からリンク紹介されていること(もちろん自然に)
- 画像付近の文章テキストで、画像に繋がるような内容がしっかり明記されていること(本来のSEO要素)
- 検索クエリに引っ掛けたいクエリがtitleやhタグでしっかり明記されていること(Googleが見つけやすい)
これらを意識して作成することで、画像検索結果で上位表示されるだけではなく、リッチリザルト(強調スニペットやHowto)やDiscover等の別の切り口でも評価されるかもしれません。
今回は、Google画像検索の重要性と画像検索における上位表示のためのヒントをご紹介しました。基本的にGoogle画像検索であれ、実施する考え方は一般的なSEOと変わらないので、Google側も特別なテクニックを紹介することはありません。なので、上記もあくまで私個人の見解に過ぎないということだけご理解ください。
一応、画像検索に関するSearch Consoleヘルプの内容も添えておきますので、ご確認ください。ではでは。