• 日本国内におけるSEO格差

日本国内におけるSEO格差

私自身、東京でSEOを研究している身ではありますが、地方企業のご担当者様のSEOに関するご相談も請けたりします。その際に感じるのは、やはりSEOリテラシーや情報量の格差です。これに関しては、どなたかも「日本は地域毎でのSEOリテラシー格差が激しい」と仰っていましたが、私も同じように感じていましたので、ちょっとご紹介したいと思います。

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Googleは情報格差を生んでいるのか

先日行われたウェブマスターオフィスアワーで、「Google Dance Tokyo 2018」に関する抽選及び情報開示の不公平さを訴える声が紹介されていました(下記動画の6:20-25:08頃です)。

Google側ご担当の方(金谷氏)は、凄く丁寧に言葉を選んで真摯に回答されていたのが印象的でした。正直申し上げますと、私もこの手のGoogleセミナー関連の抽選はずっと外れてきてまして…若干疎外感を感じていたのですが、今回初めてこういった抽選系で当選しまして、運良くGoogle Dance Tokyoに出席することが出来ました。ですので、落選の不公平さを嘆く気持ちはよく分かります。でも、それは落選の疎外感から感じる矛先がGoogleに向いているだけで、Google側は決して情報格差を生もうとはしていないと思います。良い例がウェブマスターヘルプフォーラムですよね。SEO上分からない点があったら、いつでもここから質問できる仕組みです。Google側のエバンジェリスト工数が逼迫しているため、Google外のSEOに詳しい人同士で教え合いつつ、たまにGoogleの中の人も読んで回答するといった形式です。もちろんここで答えている注目ユーザーやトップレベルユーザーはGoogleの中の人ではなく、SEOを日々研究している方々なわけですので、Googleはそういう方々に感謝しています。その感謝の気持ちが第3者から見れば嫉みに感じるのかもしれませんが…。ただ、飽くまで私の個人意見ですが、GoogleがGoogle Dance Tokyoの情報を開示しない理由は情報の格差を生むつもりではなく、来場者特典がまるで無いイベントは存続しないからだと思います。その来場者特典は充分私のような立場からでも共有できますし、数人の共有者からの情報を集めれば、偏ることなく全体像は見えるはずです。

そして、何よりこうしたウェブマスターオフィスアワーも情報格差を生まないための試みだと思うのですが…まぁ、質問者の方はGoogle主催ではないイベントに関してもGoogleに向けて訴えていたので、もう少し本件に関して理解を深めることはできるのではないかと思いました。

地域のSEO情報格差はあるのか

私の個人的感想ですので根拠要素としては弱いのですが、確かに情報格差はあるように感じます。例えば「SEO対策」という言葉。まるで「SEOという害のあるものに対して策を講じる」ような言い回しとなる「SEO対策」という単語ですが、私の周りではこういう言い方をする人は少ないです。
なぜなら「SEOは対策するものではない」からです。こうした言葉や言い方をする人は「SEOを使ってビジネスを成功させたいけど、SEOによって順位変動を喰らっちゃうから対策しておかないと」という深層心理が働いているように感じます。同じように「Googleのせいで順位が落ちた」とか言う人もいますが…検索順位はあくまでGoogleというテーブルの上ですし…まるで検索結果とアルゴリズムを切り離して考えているのかのような発言にも閉口したりします。
このようにGoogleに対する捉え方で何となくリテラシーの違いが分かりますよね。

また、ありがちなパターンとして、地方では情報収集元がSEO会社だけになっているのも危険です。どうしても地方だと(そのSEO費用感から)個人でSEO受託するケースも多く、そのSEO事業個人にとって都合の悪いSEO情報は敢えて否定的に伝えたり、事実を歪曲して伝えたりするケースもあります(もちろん私が知り得る一部のケースだと思いますが)。私自身、実際に「SEO対策にはリンクが効かないというのは本当?」とか聞かれたりするのですが、それは語弊があり、「SEO施策を行う上で、短絡的に自演した外部リンクを行ったところでいずれ無効化されるだけで、(内部にせよ外部にせよ)リンク評価は変わらず強いシグナルではある」というのが正確な言い方だと思います。この手の質問やご相談が多いのは確かに地方にありがちです。

やはりSEOスターターガイドにもあるように、SEO会社の必要性を吟味しながらも、身近なSEO会社だけからではなく、自身でもGoogleからの情報を得たり、有象無象のSEO情報から正しい情報を選択したりする努力が必要だと思います。情報が入ってこないと嘆く方もいますが、情報は待つのではなく取りに行きましょう。なぜならSearch Consoleヘルプやウェブマスターヘルプフォーラムはインターネットで繋がっているわけですから。

実際問題、そんなことをしていると結局帰る時間や仕事を終える時間が遅くなるのですが…まぁ、大抵のSEO担当者はめちゃくちゃ遅くまで仕事してますよね…。そりゃあもうワーカホリック並みに(笑)。

ビジネス上の問題

確かに都内には優れたSEOコンサルタントは数多くいますが、地方出張して時間も料金もペイできる取引額にはなりづらいという傾向もあり、なかなか優れたSEOコンサルタントによる優れた情報を生で届けられるケースも少ないとは思います。やはり、インハウス側でSEOにコンサルティングコストをかけられないのであれば情報を取りに行くための動きも必要かもしれません。「お金が無いなら時間をかける」「時間がないならお金をかける」という意識は首都圏であれ地方であれ必要な考え方でしょう。

まとめ

とりとめもなく書いてしまいましたが、このように情報格差はどうしても生じてしまいます。それは真っ当なSEO会社の出入り状況が理由のひとつとしてもあろうかとは思いますが、大抵の場合はインターネット上でカバーできるはずです。

どうしても納得がいかなければ、ウェブマスターヘルプフォーラムに質問することをオススメします。

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