• ターゲットの概念とペルソナの概念

ターゲットの概念とペルソナの概念

マーケティングやプロモーション活動において、意外と理解していないようなターゲットとペルソナのそれぞれの概念。これについて私の持論を短め且つくどくどとご説明しておこうかと思います。ペルソナを設定しているからターゲットは設定しなくて良いとか、ターゲットを設定しているからペルソナは不要とか、そういう話ではなく、そもそも捉え方が違うよって話です。ちなみに、ここでは「最終的にどうやれば良いか」まで、“今の”私が考えている最適解としてご紹介したいと思います。

ターゲットは“集団”でペルソナは“個”

まず、ターゲットから簡単に説明しますと、これは商品やサービスの対象となる市場です。自分たちの商品やサービスを利用する対象やニーズとなる潜在顧客であり、マーケティング活動やプロモーション活動を行う上で、狙うべき市場のことを指します。これには、人口統計学上で解釈できる性別や年齢、学歴、職業、家族構成、居住エリア等を表すデモグラフィック・ターゲットと、趣味嗜好や性質、生活スタイルを表すサイコグラフィック・ターゲットの2種類があります(すごく前は居住エリア等はジオグラフィック・ターゲットと呼んでいたりしましたが、今ではデモグラフィックに含まれています)。これについては以前にも詳細説明していますので、これ以上は割愛します。
つまり、ターゲットとは「こういう括りの人たち」というイメージで解釈するわけで、いわゆる“集団”として捉えます
 

対して、ペルソナというのは、商品やサービスの対象となる典型的な利用者像を具体的に人格化したものです。「普段こういう生活をしているが、こういう機会に遭遇し、こういうニーズが発生したため、こういう手段で本サービスと出会い、こういう比較検討の末、本サービスを購入し、こういう利用をしている人」という一連の動態変容を具体的に表現し、人物として成立させることです。
つまり、ターゲットを“集団”として捉えているのに対し、ペルソナとは「こんな人」という具体的な1人を作り上げるわけで、いわゆる“個”として捉えます
 

もう少し分かりやすく違いを例として挙げると、水を売る時に、ターゲットは「20代女性で普段から健康に気を遣っている人」に対して、ペルソナは「20代女性の会社員が会社に行く時、会社の最寄り駅を降りて毎日寄るコンビニでその日1日の水分として水を買う人」みたいな感じでしょうか。ペルソナのほうが寄り具体的な“その人”を表す感じです。とはいえ、ペルソナはあくまでも典型例であって、サービス対象市場のことを考えると、視野に入れるべきターゲットが無ければ多数へのリーチ策は講じられません。

いかがでしょうか。このような違いがターゲットとペルソナには潜んでいるのです。

Webサイト全体やLP等のクリエイティブが変わってくる

さて、このITによる情報過多の波や個人の趣味嗜好多様化に伴うニーズの多様化、人格の多様化が広がっている中、このターゲットとペルソナにおいて何が変わってくるかと言いますと…Webサイトにおける訴求方法が変わってくるのです。
 
ターゲットとして括った人たちを対象に訴求していると、よくあるLPの「こんなニーズはありませんか?」から始まって「〇〇の悩み」「〇〇の不安」「〇〇の不満」みたいなクリエイティブで情報設計し、対象市場の共感を得ようとしているのが分かりますが、イマイチピンとこないんですよね。広く網掛けしようとしているせいで集団で捉えてしまい、結果1つ1つのペルソナが浮かび上がってこないため、芯までニーズ喚起や共感を得られなかったりするものです。

一方、ペルソナで捉えると、「今まで〇〇で何度も失敗してきたそこのあなた、ついにいつも途中でダメだった〇〇の課題を超えることができます」みたいなクリエイティブで情報設計できるようになり、対象となる人格(人物)の深い共感を得られるようになります。いわゆる“シズル感”が出るわけです。「まさに自分のためのサービスじゃん!」というところまでニーズ喚起できれば、もう購入まであとひと押しって感じです。ただし、この典型となるペルソナの絶対数が少ないと、そもそも的外れになってしまうので、大量のコンバージョンは得られないかもしれません。
 

このようにターゲット(集団)として捉えるか、ペルソナ(個)として捉えるかで、情報設計が全然変わってくるのです。

では、どういう訴求を考えれば良いか

以上を踏まえまして、Webサイト内に様々な訴求ページを作っている今の私が一旦たどり着いた答えとしては、「ターゲットに含まれるあらゆるペルソナを網羅して訴求する」ことです。つまり、究極のアプローチです(笑)。これをいかにシズル感たっぷりにどこまで作れるかが勝負かと思っています。

この「あらゆるペルソナをどこまで作るか」というのがポイントなのですが、今の時点では以下の2つの方法を考えて行っています。
 

  1. 1ページ内に、ペルソナ毎に「ニーズ共感」「解消方法」「サービス訴求」「事例」をひたすら繰り返し検証する
  2. ペルソナ毎に「ニーズ共感」「解消方法」「サービス訴求」「事例」のページをいくつも作り、最適化する

 

1.は、「ページにアクセスする人がどこから読み始めて、どこで離脱するかなんて分からないよね」という考えから始まっています。ページに入った人はまずスクロールして目に留まったところから読み始めたりするものです。ですので、とにかく1ページの中に様々なペルソナを散らして、引っ掛かってもらうのを待つって感じです。ペルソナ毎にCTAを設定しておけば、確実ではないものの、それらCTAのクリック率で何となくどの辺が好まれているのか考察できます。それらのクリック導線やアイトラッキングを使ったヒューリスティック分析をヒートマップ化しても良いのですが、そんな込み入ったことをしなくても、とりあえずCTA部分の表示回数とクリック率が分かれば充分かと思います。こういった設計方法でPDCAを回していく方法です。

対して、2.はLPOです。ローテーションによる多様化なのか、仮説による最適化なのか分かりませんか、対象ページへの誘導元に何かしらの設定を行うことで複数ページを展開し、効果的だと検証したページを優先表示するように絞り込んでいくPDCA手法です。このLPOの方法として、ローテーション掲載する自動ページ切換システムを使用するやり方もあれば、期間で区切って手動でページを切り返し、振り返って検証するやり方もあります。機関で区切ってしまうと季節要因が入ってしまうため、正確な検証はできないかもしれませんが、そこまでコストはかかりません。ただし、2.に関しては複数ページを作らなければなりませんので、コーディングコストの負担がかかるでしょう。

この1.か2.か、どちらが良いか——最近は1.で設計しているLPをよく見かけます。ちなみに、最近のアフィリエイターは自身のサイトですでに自分のペルソナを設定しているので、そのペルソナに似た読者が多く、それに則した1ページを作り上げることで、コンバージョンや売上を向上させている傾向にあります。
 

というわけで、とりあえず私の持論はこの辺で終わらせておきます。皆様でしたら、どんな情報設計を心がけていますか?
ぜひ考察してみてください。


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