• ミクロマーケティングのマクロ化

ミクロマーケティングのマクロ化

今回は、私が今取り組んでいるプロモーション設計についてご紹介します。私が考えている近い将来におけるビジネススキームは、「ミクロ」なカスタマージャーニーの分析による「ノーコード」なデジタルフットワークの積み重ねによる「自動化」した「マクロ」なカスタマージャーニーの達成です。これを近いうちに事業として仕組み化するため、今色々要件を固めているところです。この理屈をオープンにしたところで超優位な具現化に自信があるので、このブログに書いちゃってみようかと思います。

ミクロなカスタマージャーニーって?

まず、Webサイトを立ち上げるとします。このWebサイトの立ち上げに伴って、サービスを紹介する核となるページ群の他に、ユーザー(潜在顧客)へのメリットとなる情報ページ群、サービス利用に繋がる共感を得るためのページ群等を設計するのが定石です。そしてそれは具体的にはコラムや体験談、FAQやLP等のページとなって形成されることになるでしょう。

さらに、それらのページ群(コラム、体験談、FAQ、LP等)はSEM(リスティング広告&一般検索SEO)によって集客されることが多いはずです。LPはリスティング広告以外の広告プロモーションにも使われるケースが多いため、それ以外のコラムや体験談、FAQ等はSEOによる流入が主体になるかもしれません。ただ、いずれにしても検索から流入する――いわゆる“PULL型”アプローチの戦略になってきます。
この“PULL型”アプローチの特性を十分理解している人って意外と少ないのではないでしょうか。もっと正確な言い方をすると、“PULL型”アプローチはそれぞれに合わせて細分化したアプローチを図らなければ達成しないのに、それを実現している企業は少ないのではないか、ということです。

一般検索時にユーザーが入力する検索語句の背景には情報に関する需要が隠されています。例えば「がん保険△掛け捨て△相場」というクエリであれば、「がん保険に関して、掛け捨てタイプだった場合の月額費用の相場ってどれくらいだろう?」という検索心理が隠れており、「相場」に関する情報需要が隠されていることが分かります。それに対して直接的に回答するのであれば、ページとして設計するコンテンツ内容は「相場としての費用感」です。その情報を分かりやすく専門的に紹介していればGoogleの検索エンジンに高評価されて検索上位になって流入数も上がるかもしれません。しかし、情報を得たユーザーにそのまま直帰されることは本意ではないはずです。できれば自分たちのWebサイトの存在を認知して覚えてもらい、あわよくばサービスの理解までしてもらい、さらに利用までしてもらえれば最高ですよね。
そう思うと情報の紹介だけでなく、「自分たちがどういうサービスを展開していて、ユーザーに何をもたらすのか」しっかり伝えなければなりません。ただ、この時ユーザーは「相場を知りたいだけ」ですので、相場の情報からいかにサービスをスムーズに理解してもらえるか、心理を細かく紐解いて情報を設計しなければならないのです。この戦略が“PULL型”アプローチであり、クエリ1つ1つから読み解く、ミクロなカスタマージャーニーの設計になるというわけです。

ノーコードなデジタルフットワークって?

そして、次に今巷で謳われることの多い「ノーコード」という言葉。これは、便宜上、本件で言うところの「コードをいちいち書き出さなくてもHTMLファイルやCSS、構成デザインが作れるような仕様」を指します。つまり特別なコーディングスキルが無くてもWebページを作れるという仕様やCMSの状態です。しかし、これはあくまでも一部のエンジニアやSIerが未経験者の上位互換ツールだと妄想しているエゴであり、実際問題、ノーコードツールを覚えるくらいならHTMLやコーディングを覚えたほうが個人スキルはスケールしやすいものです。

では、ノーコードは不要なのか――。いや、有用です。「マーケティングを理解している者がエンジニアやプログラマーに依頼して調整してまで、今あるWebページを改善する」場合に強力に有効的です。つまり、イチから作るのではなく、修正して良くする場合に良いのです。具体的に言えば、最初Webページを作る際に、コーダーがノーコードツールで作成し、その後のユーザー動態やカスタマージャーニーに合わせてコーディング未経験者のマーケターが直感的に修正する方法が最適だと思います。
要は、ノーコードは簡易改善ツールとして利用するのに非常に便利なのです。これによって、PDCAやPDRが特別な制作知識を要さずともマーケター個人レベルでガシガシ回せるようになるというわけです。

これがバンバン改善したりコピペによる量産ができるようになれば、前段で説明したミクロなカスタマージャーニーを大量かつ最適に作成できるようになるのです。
ほら、これで「ミクロ」なカスタマージャーニーの分析と「ノーコード」なデジタルフットワークが繋がりましたよね?

自動化したマクロなカスタマージャーニーって?

さて、ミクロなカスタマージャーニーとノーコードなデジタルフットワークができるようになったら、大量かつ最適なWebページ作成によって仮説がビッグデータ化しますよね。ミクロに分析された「どういう潜在顧客」に「どういうWebページを設計」したら最適なカスタマージャーニーが作成できるか、検証結果が煩雑化してくるでしょう。

そこで、最後に「自動化」です。
これらのビッグデータから形態素解析と仮説内容を自動学習させることで、「こういう検索クエリが引き起った場合はこういうコンテンツ要素を(組み合わせて)表示する」という自動コンテンツ生成システムを構築します。LPOならぬLCO(Landing Contents Optimization)ですね。この自動コンテンツ生成システムによって吐き出されたページURLが一定のページフレーム内に設置&配信されることで、「ミクロ」なカスタマージャーニーの分析による「ノーコード」なデジタルフットワークの積み重ね→ビッグデータの自動学習による自動化配信へと繋がり、それが大局的にはマクロなマーケティングを達成していくことができるのです。

つまり、D2C(Direct to Consumer:流通を通さず直接メーカーから消費者へ販売するモデル)の時代において、たとえP2C(Person to Consumer:メーカー等ではなく、イチ個人が消費者へ販売するモデル)であろうとも、インターネットを使ってマスにアプローチしていけるミクロマーケティングということになるのです。これはロイヤルカスタマー化とかリードナーチャリングとかを遥かに凌ぐ戦略になるかと思います。

あとは要件とPDCAの中身

私は今、こんなことを考えていてはワクワクしている毎日を過ごしています。そして、この戦略を具現化するにはどういう要件で各システムを設計するか、だけではなく「どうやって検証と改善、PDCAとPDRを回していくか」の方法が必要になります。それができなければ、結局上位マーケターしか活かせないシステムになってしまうからです。

でも大丈夫です。その辺もほぼ見えています。
あとは投資と採算面、技術面をクリアすれば良いだけです。
この戦略にご賛同いただける方がいらっしゃれば、是非協業していきませんか? 現在、鋭意取り組み中です!

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