Metaでは、米国現地時間9月17日、Instagramにおいて16歳未満向けアカウントを作成できるようになり、デフォルトでコンテンツの閲覧を限定させられるようになると発表しました。これは、保護者監視下における16歳未満アカウント設定ができ、連絡できる相手や閲覧できるコンテンツを制限する保護機能が組み込まれているとのことです。登録時に生年月日を入れることで、自動的に16歳未満アカウント扱いになり、検索による閲覧も制限されます。規制を緩和するためには保護者の許可が必要になるとのことです。自動的に16歳未満アカウント向けにサービスが構築されるのは親としては嬉しい機能ですね。既にこの日より、Instagramに登録した未成年者をティーンアカウントとして対応し始め、既にInstagramを使用している10代にもこれらの変更について通知し、来週からティーンアカウントへの移行を開始できるようにしており、米国、英国、カナダ、オーストラリアでは、60日以内にティーンアカウントの導入を予定しているとのことです。年内にはEUでも導入を開始する予定とのことでした。そして全世界で来年からティーンアカウントの取得を開始し、他のMetaプラットフォームにもティーンアカウントを導入する予定とのこと。というわけで、今回のMetaからの発表内容をご紹介します。
Metaの発表内容
Metaからの発表内容を一部抜粋してご紹介します。
まず、今回の16歳未満のアカウントにデフォルトで導入されている制限機能は以下の内容です。
- 個人アカウント:デフォルトの個人アカウントでは、10代アカウントの場合、新しいフォロワー申請を受け入れるかは許可制になっており、フォロワーからになっていないと10代アカウントのコンテンツを閲覧したり交流したりすることはできません。これは、16歳未満の全てのアカウント(Instagramを既に使用していても新規登録者でも)と、アプリに新規登録する18歳未満のアカウントに適用されます(太平洋標準時間9月17日AM11:18から更新)。
- メッセージ制限:16歳未満のアカウントは最も厳正なメッセージ設定をされており、フォローしているアカウントや既に繋がっているアカウントからのみメッセージを送信できます。
- センシティブなコンテンツの制限:16歳未満のアカウントは、自動的にセンシティブなコンテンツにおいて最も厳正な設定となっており、検索やReelsのサービスにおいてもセンシティブなコンテンツの種類(暴力行為の様子や美容整形手術を宣伝コンテンツなど)は制限されています。
- 限定的なやりとり:16歳未満のアカウントのタグ付けやメンションは、フォローしている人からのみ行えます。また、いじめ防止機能の最も制限の厳しいバージョンである「隠し単語」が自動的にオンになっており、16歳未満のアカウントへのコメントやDMリクエストから不快な単語やフレーズが除外されます。
- 時間制限リマインダー:16歳未満のアカウントには、毎日60分後にアプリを終了するよう通知されます。
- スリープモードが有効:午後10時から午前7時までスリープモードがオンになり、夜間は通知がミュートされ、DMに自動返信が送信されます。
引用)about.fb.com/より一部和訳
ちなみに、16歳未満アカウントで、設定の規制を緩和したい場合は保護者(親)の許可が必要になります。許可を得るために、Instagramでペアレンタルスーパーバイザー(親の承認)を設定する必要があります。保護者が16歳以上の未成年者を厳しく監視したい場合は、ペアレンタルスーパーバイザーをオンに設定します。そうすれば未成年者の年齢に関係なく、都度設定変更の承認設定ができるようになります。
さらに保護者による取り締まりを強化するために以下の機能も追加できます。
- 子どもが誰とチャットしているかを把握:保護者はお子様のメッセージを読むことはできませんが、過去7日間にお子様が誰とメッセージをやり取りしたかを確認できるようになりました。
- 子どものInstagram使用に1日あたりの合計時間制限を設定する:保護者は、お子様の1日のInstagram使用時間を決めることができます。お子様がその制限に達すると、アプリにアクセスできなくなります。
- 特定の時間帯に子どもがInstagramを使用できないようにブロックする:保護者はボタンひとつで、お子様が夜間または特定の時間帯にInstagramを使用できないようにブロックすることを選択できます。
- 子どもが見ているトピックを確認する:保護者は、お子様の興味に基づいて、お子様が視聴するコンテンツとして選択した年齢に適したトピックを表示できます。
引用)about.fb.com/より一部和訳
また、年齢を偽る未成年もいますので、それを見つけ出して制限をかける機能も導入予定とのことでした。これは来年初めに米国でテストを開始するとのことですので、日本への導入はかなり先の話になりそうです。まぁ、自動(AI)でどこまでセンシティブなコンテンツを制限できるかチェックしないといけませんので、簡単ではないのでしょう。
親は安心
最近の日本では、子どもたちのクラスでもLINEよりInstagramのDMでやり取りするケースが増えているようです。LINEグループを作って云々よりも都合が良いのかもしれません。そうするとInstagramだけでなくFacebookやThreads等にも展開していくので、子どもたちがハブられないようにするには親としてはスマホの貸与とMetaサービスの許可は必須になるのでしょうね…。そんな親にはとても安心の機能だと思います。
ただ、そうすると「○○ちゃんはこういうコンテンツ見れるのに私はこういうコンテンツを見れないから、見れるように許可して」とか親に言ってくる子どもが増えるのでしょう(笑)。いやぁ、時代ですね。