Twitterが「児童の性的搾取に関するポリシー」を改訂しましたが、その中に「妄想を投稿することも禁止」という表記があり、波紋を呼んでいるようです。
どういうこと?
発端はTwitterのポリシー改訂です。いわゆるTwitterとしての投稿ルールです。Twitterでは、児童の性的搾取に関するポリシーについて以下のように述べています。
そして、その抵触範囲が記載されているのですが、その中に以下の行為も禁じられています。
- 児童の性的搾取について妄想したり、そうした行為を助長する。
- 児童の性的搾取に該当するコンテンツについて、入手したいという願望を表現する。
これに関して、インターネット中心に「基準が曖昧」とか「思想の自由を奪っている」等の意見があるようです。
- ITmedia NEWS:Twitterの「児童の性的搾取」規制に困惑の声 「妄想」も禁止
- ニフティニュース:ツイッターが児童の性的搾取についてのルールを改訂 「妄想も禁止」で困惑の声
- ニコニコニュース:「妄想」も禁止、Twitterが「児童の性的搾取」規制を強化 「Pawoo」に避難するクリエイターも
私が思うに「基準が曖昧」という意見に関しては、例えば「アニメの中で実年齢が大人にも関わらず、見た目が子どもっぽいキャラクターがいたとしましょう。そのキャラクターが色気のあるポーズをしているイラストを投稿したらどうなるのでしょうか?」みたいなことなんだと思います。
また、「思想の自由」に関しては、「妄想」が禁止というニュアンスが反発心を煽っているんだと思います。
受け手の印象で考えれば済むことなんだけど…
まぁ、私が単純に思うのは「見た目が明らかに児童にも関わらず、性的興奮を与えてしまうのはどうだろう…」という解釈で良いのではないかということです。これを言うと「誰がどんなことに性的興奮を覚えるか分からないのだから児童にだけ絞っても意味がない」とか「児童という見た目の境界が個人差あるし、欧米人から見れば東洋人は皆児童に見えるだろ」とか、色々な理屈が出そうですね(笑)。
また、さすがに「妄想」は禁止しようが無く、「妄想を投稿する」ことが禁止なのだと思いますが、言葉尻を捉え「思想の自由」というアカデミックな言葉を引き合いに出すのもいかがなものかと思っています。
つまり、投稿当事者目線のみで考えると確かにいくらでも逃げ道(という言い方が正しいのか分かりませんが…)となる理屈を作ることは可能です。しかし、これもマナーの問題なのだと私は考えているわけです。ただ、当然インターネットの世界にマナーは存在しにくい状態です。だからこそ、ルールとしてTwitterは発表したのではないでしょうか。
個人の思想云々よりも、第3者に不快感や犯罪の助長を与えかねないと判断するのであれば、それは自重しなさいってことですよね。CGMでもSNSでも一般公開した以上、投稿者はパブリッシャーになります。そこに法人も個人も社会的地位も関係ありません。不特定多数への発信はパブリッシャーになるわけです。であれば、当然パブリッシャーとしての責務は生じるわけで…街を歩くのに、どこまでの露出なら可能なのか、を考えるのと同じですよね。「水着は?下着は?」等と同じ論点のような気がします。
私には分かりかねますが、少しでも児童の性的搾取に繋がりそうな投稿をする際は「あれ?これを見た第3者で性的興奮を覚える人が出てくるかなぁ」と自問自答してから投稿するようにしましょう。犯罪者を助長、正当化しそうな投稿に繋がることは本意ではないはずですので、そこは性善説に則ってうまくやっていくしかないでしょ。