Facebook広告において、従来の関連スコアの指標が廃止され、新しい3つの品質スコアが導入されるようです。Facebookは4月30日から変更されていく旨を、米国現地時間3月12日に発表しました。
どんな内容?
Marketing Landの記事が分かりやすいので、意訳してご紹介します。
Facebook、4月から関連スコアに3つの新たな指標導入を発表
4月30日から、Facebookは新しい関連スコアを導入し、従来からあった6つの関連スコア指標を終了させます。
Facebookは水曜日(米国現地時間3月12日)に、関連スコアに3つの新しい指標を追加・入れ替えを行うと発表しました。それにより、今までの6つの広告指標は廃止され、その代わり“より実用的な”判断指標に置き換えられます。
無くなる従来の関連スコア
Facebook広告の関連スコアは、広告主に対して「ターゲット層にその広告がどのくらい関連しているのか」を教えてくれていました。この関連スコアは1つの指標として考えられていましたが、Facebookは今週水曜日(米国現地時間3月13日)から新たな3つのメトリクスを関連スコアとしてロールアウトします。今までのスコアは4月30日以降から利用が出来なくなります。
3つの新たな関連指標
3つの新たな関連指標とは、広告の品質ランキング、エンゲージメント率ランキング、コンバージョン率ランキングです。
品質ランキング指標では、同じターゲット層となる競合他社広告と比較して、ユーザーに高品質な広告として、どれくらい受け入れられているかを相対測定します。
エンゲージメント率ランキングでも同様に、同じターゲット層となる競合他社広告と比べた時の、想定のエンゲージメント(クリック等の反応)率が表示されます。
コンバージョン率ランキングでは、同じ目標として設定されたゴールとオーディエンスの競合他社広告と比べた時の、想定のコンバージョン率が表示されます。
今までの関連スコアと同様に、今回の新たな指標が広告そのものの効果に影響を与えるものではありませんが、その代わり、どのようにしてアセットやユーザーアプローチ、クリック後のユーザーセッションに影響するか、推察できる手がかりとなるでしょう。
段階的に廃止される他のメトリクス
新しい関連スコアに合わせて、他6つの広告指標が来月終了します。
- クーポンを保存した人数
- クーポン保存単価
- メッセージ返信数
- メッセージ返信の単価
- モバイルアプリでの購入ROAS
- ウェブサイト購入ROAS
Facebookは今後、指標を随時アップデートし段階的に廃止と追加を行っていく、と述べています。
終了した指標に入れ替わる新しい指標
Facebookは、終了する関連スコア指標から集めたデータをもとに新しい関連スコアを展開していきます。
Facebookは、「私たちは保存されたクーポン(=リンクを保存)指標を展開することで、どれだけの人が広告を保存したのか、広告主側が確認できるようにします。」「保存されたクーポン項目は、新たに保存された投稿の指標内に含有されますので、従来の保存されたクーポン項目を削除していきます」と述べています。
メッセージ返信と、メッセージ返信の単価についての指標は、Messengerでの新しいつながりとメッセージスレッド開始の機能に含まれるようになります。
Facebookヘルプセンターのページでは、「広告主側は、今まで全く連絡を取っていなかった人々や、掘り起しによる新規コンバージョンに関心が高いため、今までのメッセージ返信の機能にそこまで販促上の価値を感じない、というフィードバックをもらった」と記載されています。
モバイルアプリ購入と、ウェブサイト購入からの総広告費用対効果(ROAS)は、全てのチャネル上を通した総広告費用対効果としてひとまとめになって表示されます。
注意しておいてほしいところ
Facebookの関連スコアのアップデートは、広告主に予想されるパフォーマンスと、どこに目標を設定して努力するべきか、繊細なニュアンスを提供することとなります。ですので、これらを活用して広告レポートを行っている人がいたら、次月からのレポートを変更した方が良いでしょう。
広告担当は要注意
Facebook広告において管理画面から確認できる品質スコアをもとに、そのままレポーティングしたり、想定値を提案したりすることが多かったと思います。その指標が変更されますので、検証要素に活用していた広告主の方はお気を付けください。