先日「LINE CONFERENCE TOKYO 2016」が開催され、LINEの各事業別に戦略が発表されました。その中で私が注目したのはMVNO事業とLINE広告配信プラットフォーム機能でしたので、その2つのみこのブログでご紹介したいと思います。
参考URL
今回のLINEの発表内容に関しましては全体含め、以下記事をご紹介しておきます。
- オープン化、広告拡大、ポイント導入にカード発行——LINEが発表した新戦略 | TechCrunch Japan
- LINEが格安スマホに参入。LINE・Twitter・Facebookが使い放題、月額500円から – Engadget Japanese
- 石野純也のMobile Eye(3月14日~25日):“LINE無料”を打ち出した「LINE MOBILE」の衝撃――業界には大きな課題も (1/2) – ITmedia Mobile
- 【マジかよ】LINE・Facebook・Twitterが使い放題で月額500円! 驚異の「LINEモバイル」が2016年夏に爆誕ッ!! | ロケットニュース24
- ASCII.jp:LINE、運用型広告へ参入
MVNO事業に関して
ついにLINEもMVNOに参入です。
そもそもMVNOって?
今さら感がありますが、一応ご説明させていただきますと「Mobile Virtual Network Operator(仮想モバイル通信事業者)」のことで、(日本ですと)DoCoMo、au、Softbank等の大手モバイルキャリア以外の会社が大手モバイルキャリアの通信網を借り受けてサービス提供することです。もちろんそこには大手モバイルキャリア以外の独自サービスやメリットを打ち出さなければ市場獲得は難しいです。有名どころの例としては、楽天モバイル、DMM mobile、UQ mobile、ディズニー・モバイル、各プロバイダ会社等が挙げられます。おそらく2,30社くらい存在するのではないでしょうか。
LINEのMVNOは?
引用)Engadget Japanese
月額500円~という、いわゆる格安SIM状況もさることながら、LINEと競合SNS(?)となるTwitterやFacebookを使い放題というプランにも驚きです。「パズドラ」のヒット理由であるTwitterを抱き込んだ戦略が想起されます。ソーシャルツールがSNSをも抱き込むというオープンな発想が面白いです。
ただ、MVNOに関しては市場を占めるようなリーダー事業者も存在しない印象ですので、プランの詳細に合わせてユーザーも考えていくでしょうし、契約者数が短期で飛躍的に増えるということも考えにくいとは思います。
広告プラットフォームの機能拡張・オープン化
引用)LINE corporation
引用)ASCII.jp
LINEのビジネスプラットフォームのオープン化(Official Web Appとして主にWebサービス運営事業者向けに提供)に伴い、広告プラットフォームとしてもFacebookやTwitterのような運用型広告が出来るようになるわけです。つまり、投稿記事をそのまま嗜好ターゲットに配信していくことが可能になるわけです。広告メニューの詳細はまだ分かりませんが、今までのLINEのビジネスメニューの価格帯を考えますと結構料金ハードルは高いかもしれませんね(笑)。
市場戦略と実利等を見据えている
今回の発表内容を確認しますと、各事業でシナジーが生まれつつ、ユーザーのアクティビティとLINE側の利益構造(マネタイズ)、株主に対する安定的且つ安心なパフォーマンス等々、多角的に事業戦略が組まれていることがよく分かります。そこがTwitterのパラドックス(アクティビティと株価)と違いますね(笑)。
しかし、あのハンゲームからはじまって10年弱…本当に凄い企業体になりましたね。