先日発覚したある事件をきっかけに、「Facebookのアカウントを削除しよう」という運動(#DeleteFacebook)が盛んになっています。Facebook…大丈夫でしょうか…。
何が起きたの?
簡単に言うと、2016年のアメリカ大統領選挙においてトランプ陣営がFacebookの個人情報を不正に利用し、選挙戦における訴求力を高めたということがつい先日発覚しました。Facebookからそのユーザー調査を受託している大学教授がその調査過程で得たユーザーアカウントの個人情報をトランプ陣営に不正に譲渡。それをもとにユーザーの嗜好性に合わせてトランプ陣営が有権者への訴求力を高めたというわけです。
引用)HUFFPOST
このことはアメリカとイギリス中心に大きな不安感と怒りを煽っており、その結果 #DeleteFacebook という運動がTwitter中心に広がっている状況です。この運動の中でテスラ(電気自動車会社)のFacebookアカウントが削除されたことも世界的に話題となっています。
引用)ITmedia NEWS
Facebookの善後策は?
この事件に関して、FacebookのCEOであるMark Zuckerberg氏も謝罪や改善策を公表しています。
改善策として発表した内容をざっくりご紹介します。
- (2014年に)大幅変更したプラットフォーム以前のビッグデータや個人情報において、連携されていたアプリケーションを全部洗い出し、不正利用していたアプリケーションを発見したら該当者のアクセス権を排除。
- 個人情報流出の影響を受けた対象者には別途通知。
- 3ヶ月以上アクセス連携のないアプリケーションは排除。
- 今後、Facebookの承認無しでアプリケーションがリクエストできる情報は名前、プロフ写真、メアドのみにする。
- ユーザーに対して、連携されているアプリケーションを分かりやすく明示する。
- セキュリティを一層強化していく。
これについては、Facebookニュースルームでも取り上げられています。
でもまぁ、正直一般ユーザーからすれば「SNSに個人情報を記載する段階で流出を覚悟すべきだ」とか「自分の管理外であるサーバーやネットワークに余計な個人情報を置くべきではない」等の意見もありますし、今に始まった話でもないという諦念を持っている人がほとんどなのではないでしょうか。もちろん今まで何も考えずに利用していたけど、今回を機に騒ぎ出しているユーザーもいるとは思いますが。
Facebookの個人情報の取り扱いに関してもずっと議論が起こっていましたし、「知り合いかもの表示の仕組みはどうなってるの?」等という不安もあったりしていました。いずれにしましても、この大きくなりすぎたSNSにとって、今回のインシデントが良い反省材料となったのではないでしょうか。
Facebookは無くなるべきなのか
私はFacebookをほとんど更新していません。なので、個人的には不要かもしれません。でも、たとえ今回の運動が大きくなってFacebookがSNSのマジョリティでは無くなったところで第2のFacebookが登場するだけだと思います。それであれば、Facebookはマジョリティで居続けて良いのではないでしょうか。個人的な好き嫌いはどんなSNSにだってあると思いますし…。
保守的な意見に聞こえるかもしれませんが、CEOが世界的に矢面に立って反省と改善を続けるような企業が運営するSNSであれば、大なり小なり真っ当な方向性に進むのではないかと思っています。