ついに来ました、Web3.0(「ウェブスリー」と呼ぶ人もいます)。まぁ、ただのバズワードですけどね。ざっくり言えば、Web1.0はインターネットの普及による伝達の時代(後付けですが…)。Web2.0はクラウドやSNSによって個人間コミュニケーションやインタラクティブの時代という解釈をされていた時代でした。そして、Web3.0とはどんな時代なのか、私の解釈を長くならないよう手短にご説明したいと思います。
Web3.0とは
私が考えるに、Web3.0とはブロックチェーン技術による情報管理の時代と定義しています。そして、ブロックチェーン技術は主にP2Pによって成立しています。そしてその先に仮想通貨やNFTが発展していき、Web3.0を具現化していくのではないでしょうか。
というわけで、このWeb3.0を形成する要素である「ブロックチェーン」「P2P」「仮想通貨」「NFT」を紐解いていきます。これら4つが分かればWeb3.0が何となく見えてくると思います。
ブロックチェーンとは
明確な定義はありませんが、このブログ読者向けに言葉を選んでお伝えしますと、「コンテンツやデータを複数のコンピュータネットワークで分散管理するけど、その全てのコンピュータがマスター管理者である」という内容です。
従来は、情報やその更新履歴、アーカイブ、修正等に関して、大元となるコンピュータやデータベース、プラットフォームが存在しており、それがマスター管理をしていました。ASPやUGM、SNS等がまさにそれで、クラウド上で管理しているとはいえ、1つの元締めがマスター管理することで、その他がそれを利用したり修正することができる仕組みでした。つまり、1つの元締めからその他に一方行的に情報配布する仕組みでした。これがWeb2.0の時代ですね。
しかし、ブロックチェーンはみんながマスターでみんなが主役って感じです(笑)。あるひとつのコンピュータで情報を更新すると、ほぼデジタルに(一定時間後)他のコンピュータでも情報が更新されます。そしてそのアーカイブまで記録されますので、いつ、どこで更新されたかもマスター管理可能です。しかも、皆で管理し合っているので、スパムやウィルスアタックでどれかが失墜しようが、サーバーダウンして機能しなくなろうが、その他皆で管理しているので、情報やコミュニケーションが停滞することがないというのがこブロックチェーンの強みです。この情報管理をブロックとして捉え、アーカイブしつつチェーン(連鎖)管理するため、ブロックチェーンと呼びます。要は新しいデータ管理技術です。
P2Pとは
Peer to Peer(ピア・ツー・ピア)の略で、直訳すると「同等から同等へ」というような意味なのですが、「複数のコンピュータネットワークで分散管理するけど、その全てのコンピュータがマスター管理者である通信形態」という内容です。自律分散型(それぞれが分散しているけど自立している)と言ったり、サーバー(大元となるデータベース)やクライアント(それを呼び出すコンピュータ)が集約されていない状態と言ったりします。
「あれ?ブロックチェーンとどう違うの?」と思うかもしれません。どちらも考え方や状態は同じなのですが、ブロックチェーンはその管理技術を指し、P2Pはその通信(におけるアーキテクチャ)を指します。
仮想通貨とは
もう説明は今更かと思いますが、このブロックチェーン技術とP2P通信を使うことでデジタルネットワーク上でお金の移動(取引)ができるようになるのが仮想通貨です。暗号資産とも呼びます。ブロックチェーンによって仮想通貨を取り扱っている販売所で仮想通貨を購入します(何かしらの決済手続きで仮想通貨と交換・購入するわけです)。そして、その仮想通貨を使って第3者と取引(仮想通貨を実際のお金と交換)する時は、取引所を使うという仕組みです。つまり、仮想通貨を売買するなら販売所で、(レートに合わせて誰かと)お金で交換するなら取引所って感じです。「じゃあ、普通に販売所で買ったほうが良いじゃん」と思うでしょうが、販売所だと高く買うことになり、売ろうと思うと安くなるって感じです。だったら、他の仮想通貨所有者と取引所で取引した方が良いって話です。ただ、取引所はあくまでも場を提供しているだけですので、そこに相手がいないと意味がないってことです。販売所は質屋みたいなものですので、販売価格と購入価格の差額でビジネスしており、取引所は取引レートの中間マージンでビジネスしています。ちなみに、仮想通貨は暗号資産というように、(物品と取引するような)お金の代わりではなく、あくまでも資産ですので、金の取引とかと同じ感覚で捉えてください。
NFTとは
さて、これでブロックチェーンとP2Pと仮想通貨が理解できたと思いますので、最後にNFTをご説明します。「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」の略です。トークンとは「印」「要素」「認証」というような意味ですので、要は「替えが効かない認証要素」ということです。デジタルネットワークに存在する1点モノということです。誰に対しても譲渡(取引・売買)できるけれども、その所有者は1人に限られており、またそれを証明できる鑑定書でもあり、それを二次利用する場合は所有者に何かしらのロイヤリティ(収益)が発生するシステムを構築することができるもの――それがNFTです。
仮想通貨がブロックチェーン技術を使った台帳管理やお金の流れ(商流)、取引であることに対して、NFTは1点モノの保持、運用、取引、証明ができる要素というわけです。ただ、NFT技術が進みすぎてしまい、法整備が整っていないので、リアルな所有権との差別化(例えば誰かが持っているリアル物の写真をNFT化した場合)や著作権等との棲み分けについて、これから世界的に取り決めしていかなくてはならないでしょう。
まとめ
はい、Web3.0の話、いかがでしたでしょうか。
ここであらためて冒頭でお伝えした内容をおさらいします。
もうご理解いただけるかと思います。仮想通貨やNFTに代表されるように、ブロックチェーン技術によって今後様々なデジタル価値を高めていくような仕組みをWeb3.0の時代と呼んでいるわけです。
私もそうですが、今、インターネットビジネスの最前線で働いている人たちは、Web1.0とWeb2.0を経験し、Web3.0に突入しようとしています。もう付いて行くのに精一杯です(笑)。ましてやGoogleによるSEOやユーザーコミュニケーションは複雑化するばかりです。カオスですよ、カオス(笑)。
頑張ってついていきましょー!