Googleの著作権に関する取り組み

米国現地時間11月7日に、Googleは公式ブログ「The Keyword」において、オンライン著作権侵害から守る取り組みを公開しましたので、こちらでご紹介したいと思います。

DMCA

ブログ内容

元記事を以下のように、同僚に和訳してもらいました。

私たちの愛するインターネットを守る:オンライン著作権侵害から守る取り組み

インターネットは世界中の人々をつなげ、今までになかった新たな芸術作品を生み出し、届けることを可能にしました。このクリエイティブな経済を保つために鍵となるのは、クリエイターやアーティストがそれらを共有する機会があり、彼ら固有のコンテンツから対価を得ることで、その対価の流れをコンテンツの著作権を侵害しようとする輩から守ることです。本日、それについての最新のアップデートを発表します。

2018年度の“Googleの著作権侵害対策”のレポートでは、オンライン上での著作権侵害と戦い、世界中のクリエイターの機会を保証し続けるために、プログラムや方針、テクノロジーの設置導入について説明しています。その中でも私たちのプラットホーム上で著作権侵害を阻むテクノロジーやツール、資源にかなり投資しています。また、業界を越えて著作権侵害に立ち向かうための取り組みも行なっています。こういった努力により効果は出てきており、世界でもオンライン上での著作権侵害は減ってきています。

実際に、今年の著作権侵害レポートから判明している内容は以下の通りです。

  • 30億円以上:コンテンツIDという業界トップの権利管理ツールを通して、他の動画でのコンテンツ利用から収益を得た権利者に対してYouTubeが払った金額
  • 1億円以上:人材派遣やリソースも含め、コンテンツIDの構築に投資した金額
  • 18億円以上:2017年の10月から2018年の9月までにYouTubeが広告収入だけで音楽業界に支払った金額
  • 30億円以上:著作権者とそのエージェントのための申し立てツールが導入されてから、検索上で著作権侵害を理由に削除されたURLの数
  • 1,000万円以上:2017年にグーグルから不認可とされた、著作権侵害の疑い、または著作権侵害しているサイトにリンクされた広告の数

この先数年と著作権侵害と戦い続ける私たちには、以下の5つの基本指針に相当な投資をしていく予定です:

  • より良質で公式性の高い選択肢を生み出す:著作権侵害が起こるのはユーザーが公式コンテンツにアクセスしづらい局面に陥った時にありがちです。Google PlayやYouTubeのようなユーザーにとって公式なコンテンツにアクセスしやすいプロダクトを改良していくことで、Googleはクリエイティブ業界への収益化を助けると同時に、消費者への選択機会の増加を図ります。
  • 収益構造を追う:必死になってインターネット上の著作権侵害行為を行う大多数のサイトの理由は金儲けしたいからであり、それと戦う方法のひとつが金儲けをさせないことです。私たちはこういった著作権侵害サイトが(AdSense等の)広告収益を図れないよう、防止策や方針を打ち立てています。
  • 効率的且つ効果的且つ広囲的に:私たちは著作権侵害における対策処理を大規模に実施できるよう邁進しています。例えば、2010年にはかなりの投資を行い、検索結果での著作権の削除の過程を極力簡素化するようにしました。結果的に、この策定により私たちは検索結果上での著作権削除申請の処理が容易に可能になり、1週間で何百万という数を処理できるようになりました。
  • 乱用を防ぐ:一部の悪質なサイト運営者は自分のコンテンツを消したくないがために、嘘の著作権侵害を訴えることがあります。私たちはそういった政治的または競争的な理由を目的とした、偽りの侵害の申し立てを見破り、拒否できるようにしています。
  • 透明性を示す:私たちは透明性を示すことを約束いたします。透明性レポートでも、私たちのサービス内での情報削除希望案件における著作権者や政府から受けるリクエストの数を開示しています。

今日、私たちのサービスはクリエイターや権利者にとってより多くの収益を生み出しており、人々が好きなコンテンツをもっと多くの人と共有し、そして著作権侵害に対してこれまで以上に強く戦い続けています。私どもはこのレポートが表す進歩を誇りに思っています。刷新と協力をこれからも強め、インターネット上で私たちが好む多くのコンテンツを生み出すクリエイティブなコミュニティの権利を守りながら、悪質なサイト運営者による権利侵害を減らすことに全力で取り組んでいきます。

引用)The Keywordより意訳

方針としては

まとめると、以下のことが言えると思います。

  • 著作権保有者がオンラインでちゃんと収益化できるのを助ける努力をする
  • 著作権を侵害する悪質なサイトには収益化できないようにする
  • これに伴うDMCAの申し立ての加害者被害者も客観的にしっかりと分析することで、異議申し立ての正当性も検証していくようです。オンラインは誰でも何でもできてしまうのが良いところもあれば、悪いところもあるため、少なくともGoogleサービスのプラットフォーム内では、Googleによる裁きといいますか…しっかりとポリシーを持って対処していくということですね。

    素晴らしい取り組みだと思いますので、後は具体的な施策が現場レベルで導入・徹底されることを期待していきましょう。

    カテゴリー

    新着記事

    人気記事

    過去記事