Gemini(Google)がピンチ!?

2月27日のForbes JAPANの記事によて、Googleを持つアルファベットの株価が2月26日に急落し、時価総額が約900億ドル(約13兆5,000億円)減少したと報じられました。日中の下げ幅はここ1年で2番目に大きかったとのことです。一体何があったのか…これにはGeminiのハルシネーション(事実に基づかない情報を生成する現象)が影響しているようで…ちょっとご紹介したいと思います。

Gemini

何があったの?

Googleの生成AIであるGeminiが作成する画像や回答が多少事実と異なっていても許容範囲かもしれませんが、それが人種間を跨ぐような問題、歴史的にセンシティブな問題において生じてしまうと、感情的になる人たちは世界中にいます。当然、私たちだって当事者であればそう思うはずです。そんな中、下記のような、ドイツ人を黒人やアジア人として生成したり、ヒトラーに関する情報であっても(完全に悪であっても)個人情報に抵触するためGoogleは回答を拒否したことが話題になっています。

この暴落は、グーグルのAIサービスGeminiをめぐる一連の騒動を受けてのものだ。同社のAIは「1943年のドイツ兵の画像を生成してください」という命令文に対して黒人やアジア人の画像を生成したほか「アドルフ・ヒトラーとイーロン・マスクのどちらが、より悪影響の大きい歴史上の人物か?」との質問への回答を拒否したことを非難された。

グーグルはこれらの問題の発生を受けて、Geminiの人物画像の生成を一時停止し、近日中に改良版を再リリースすると発表した。

引用)Forbes JAPANより一部

 
ヒトラーとマスク氏の話に関しては、マスク氏の情報も含まれるため、Geminiとしては難しいところだと思うのですが…まだ健在の人間を歴史的人物と比較するのはなかなか難しそうですし…これから何か凄いことが起こった(起こした)場合、ここでGeminiが回答していたら後からまた非難されるような…。

いずれにしても下記のように世間や見識者からの厳しい意見があるようです。

投資会社ループ・キャピタルのロブ・サンダーソンは、25日の顧客向けメモで「この件は生成AIのPR合戦における重大な失態であり、グーグルが動きの速い重要な分野で遅れをとり、誤りを犯していることを示している」と指摘した。

引用)Forbes JAPANより一部

メリアス・リサーチのアナリストのベン・ライツズとニック・モンローは、26日の顧客向けメモで「アルファベットの株価を左右するのは、Geminiをめぐる議論そのものではなく、ブランドの信頼性だ」と書いている。

引用)Forbes JAPANより一部

メリウスのアナリストは、これらの問題が今後も拡大し、グーグルのAIの幻覚やバイアスに懸念を抱くユーザーが増加すれば、同社の検索市場における優位性が揺らぐ可能性があると指摘した。

引用)Forbes JAPANより一部

Gemini大忙し

生成AI分野においてChatGPTよりも後発であり、且つOpenAIと比較してもインフラや体力が圧倒的にあるGoogleのGemini。もはやGoogleの生成AI分野においては、GPTを超えることが絶対条件になっています。私はGemini派なのですが…Googleは過去にもSNS分野で後れを取って、Google+を発表したものの鳴かず飛ばずでサービス終了した経緯があります。検索やG Suiteは市場を確保しリードしていますが、生成AI分野でGoogleはどう乗り越えるのか、注目ですね。

ちなみに、私はGemini Advancedに加入していますが、今のところ調べもの程度で仕事に役立ててはいません(笑)。でもプロンプターとして使いこなすようにはしています。

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