目標に対する心構え

最近色々なミーティングをしている中で、目標やKSF、KGI、KPIを設定するところまでは行っているものの、実際に動いている業務行動が目標に紐づいていない人が多く見受けられます。そして結果論的に、KPIと照合し「順調か否か」を査定している人が多いです。これでは目標とそれに伴うKPIラインを逸脱してただ業務を行っているだけです。ですので、この辺の話をざっくりふわふわ書いておこうと思います。

悪くはないけど

PDCAのPはKPIではない

私が考えるPDCAにおけるPの流れをまずはご紹介します。本来の使い方とは「KSF(Key Success Factor)」が異なりますが、こちらの方が理解しやすいため、私は以下のようなKSFの捉え方をしています。

① 目的を設定(定性的に目的があって)
② 計画を作る(Plan)
③ 計画における数的目標を作り(KGI:Key Goal Indicator)
④ 指標を進捗スケジュールとして設定(KPI:Key Performance Indicator)
⑤ KPIを達成する方法論を仮説立て(KSF:Key Success Factor)
⑥ その通りに実行する(Do)

大事なのは上記の⑤に相当するKSFなのです。

真のPDCA

この「KPIを達成する方法論を仮説立て」が無いままに実行してしまうと、KPIが「ただの答え合わせ」になってしまうんです。そして、進捗数字もただの結果論になるため、Checkとして行うべき検証もできなくなります。当然ですよね、本来は仮説をもとに実行内容と結果の因果関係を探るべきなのに、その仮説が無いわけですから。仮説がただのKPIになってしまっているわけですから。

そうすると「予定ではこの数字だったのに達成していない。なんでだろう?何をしてきたんだっけ?このやり方で良かったんだっけ?」という非建設的な状況に陥るんです。こういう人たちを嫌というほど見てきました。ですので、私は改めて今回こういう説明をさせていただいています。

KGIのためのKSFではなく、KPIのためのKSF?

こういう話をすると、「そもそもKGIの段階で方法論は出来ているはずだから、本来はKPIとKSFの位置が違うのではないか」という人もいらっしゃいます。KSFがあって、KPIを設定するのではないか、と。確かにその通りです。ですので厳密には以下の流れのほうがが正しい考えです。

真のPDCA②

しかし、それでもあえて私は前者(KPIを作ってからのKSF化)で考えるのには理由があります。

というのも、大抵の人はKGIとなる目標数値が非常に高いのです。等身大な目標設定にはなっていないケースがほとんどなのです。「えっ?これ本当に達成させるの?」というKGIがほとんどです。目標が膨大過ぎて、KSFも膨大になってしまっているんです。結果、具体的に“今”やるべき現場業務が見えず、KPIだけが独り歩きし、現場業務は従来通りというパターンになってしまうんです。

もともと仮説を組み立てられる人であれば、そもそもの正論プロセスで充分です。でもその正論が出来ないがゆえに仮説を作れないわけなので、私は(たとえ亜流な考えでも)今回のようなプロセスを説明しています。

KPIの達成方法を考えれば“今”やるべき業務が見えてくる

結局、KPIというのは細かなIndicator(指標)なわけですので、細分化すればするほど良いわけです。その大本となるKGIが高いとKPIも高くなってしまいます。ですので、とにかく仮説がただのKPIになってしまっている人は、KPIの達成方法を具体的に考えるようにしてください。そうすれば、“今日”やるべき業務、さらには“今”やるべき業務が見えてくるはずです。

この考えはSEOでも何でも全ても業務において同じことが言えますので、是非実践してみてください。そして、建設的な検証をし合えるようにしていきましょう。

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