今年のGoogle I/Oで告知されていましたが、米Googleで現地時間6月20日に「Google for Jobs」という求人情報紹介機能をリリースしたと発表されました。
どんな機能
「ワシントン市で簡単な仕事」等、明確な職探しの取引型クエリ(Transactional Query)に対してエンリッチ検索結果(後述)として求人情報を紹介してくれます。実際にはFacebookやLinkedIn等の様々な求人案件から情報を拾って紹介されており、今までのように検索結果画面を軸に各サイトへ訪問する手間が省けるわけです。さらにそこから職種やエリアで条件をかけて絞り込むこともできます。
引用)SEMリサーチ
引用)CNET Japan
エンリッチ検索結果
Googleでは、今回Google for Jobsのように、検索結果におけるリッチ検索結果をさらにリッチにし、ユーザーも操作できる双方向性機能のことをエンリッチ検索結果と呼んでいます。
例えば、運用サイト内で求人情報を扱っており、それをGoogle for Jobsのエンリッチ検索結果に表示させたい場合、専用の構造化データをマークアップすることで取り扱い対象となります。今の段階でエンリッチ検索に対応しているのは、求人とレシピとイベントの3つのようです。
ちなみに構造化データでマークアップした上で、エンリッチ検索結果に表示されるには、Googleの品質ガイドラインとエンリッチ検索の品質ガイドラインをクリアした上で、SEO要素が入るようです。
いずれ日本にも
どれくらい先かは分かりませんが、いずれ日本にも適用されそうです。
米国では人材採用に困っている企業が半数近くにのぼっているそうですが、日本でも人材不足は共通の課題ではないでしょうか。優秀な人材を採用したい企業にとって、Google for Jobsは助けになりそうです。
引用)海外SEO情報ブログ
今回のGoogleの試みはAmazonやInstagramに流れる取引型クエリ検索への足止めの一歩かな、と私は考えています。と言いますのも、最近では、例えばiPhoneケースが欲しくなった場合、Instagramで「iPhoneケース」等と検索して気に入ったビジュアルを探し、その後気に入った機能やビジュアルを形成する単語(例「iPhoneケース△ハード△和柄」等)をAmazonで検索して商品を見つけたりしています。つまり、検索エンジンサイト(Google)を経由しない検索動態が生じたりしています。
まぁ、Googleのエンリッチ機能の動機がポジティブなのかネガティブなのかはどうでもいい話ですが、検索におけるGoogle離れを回避し、ユーザーの検索体験をより素晴らしいものにするためにも、今後エンリッチ機能は拡大していくのではないかと私は考えています。