2023年12月に米国現地(英語圏)で実施されたEnglish Google SEO Office Hoursについて、フォローアップ記事が出ました。今回はその全31個の質疑応答を全3弾に分けています。第1弾、第2弾に次いで最後となる第3弾です。23個目~31個目までの9個分をご紹介します。年を跨いでしまいましたが、これで最後です。というわけで、いってみましょう。
質問と回答
2023年12月のGoogleSEOオフィスアワーの議事録を和訳しています。毎度のことながら内容に関して何かあればGoogle Search Centralのヘルプコミュニティへ質問しましょう。今回ご紹介するのは、全31質問のうちの最後の9個です。今回のオフィスアワーはだんだん面白くなくなりましたね(笑)。第3弾の質問内容はかなり微妙なものばかりでした…。以下和訳します。
23.Googleのインデックスからコンテンツを削除するには?
Gary:Pamからの質問です。「Googleのインデックスからコンテンツを削除するにはどうすれば良いですか?」
最も簡単な方法は、自分のサイト内の該当コンテンツを削除し、GoogleがそのURLを再クロールして再処理するまで待つことです。また、noindex robots指示を追加することもできます。あるいは、Search Consoleの削除ツールを使うこともできます。この方法については、Googleのドキュメントをご覧ください。
24.企業所有のブログはGoogleニュースに掲載されますか?
John:企業所有のブログはGoogleニュースのフィードの対象にすることができますか?
私はGoogle検索を担当しているため、Googleニュースについて直接言及することはできませんが、コンテンツポリシーを見る限り、企業ブログに関する特別な制約規定は見当たりません。もしこれがオプションとしてあるのかどうか気になるのであれば、ニュースパブリッシャーのヘルプコミュニティで尋ねてみることをおすすめします。また、自分のページがすでにGoogleニュースに表示されているかどうか気になる場合は、Search Consoleのパフォーマンスレポートをチェックしてみるといいでしょう。
25.Googleは検索結果で特殊文字をどのように扱っていますか?
Gary:Gillesより「Googleは検索結果で上付き文字‘ᵉ’のような特殊文字をどのように扱っていますか?
この質問を受けるのは20年ぶりだと思います。とても興味深い質問でして、ありがとうございます。検索結果でこれらの文字が正しく表示されない場合はGoogleのアルゴリズムがあなたのページの文字エンコーディングとして検出したものと、あなたが意図したものとが不一致であることが原因である可能性が高いです。特にHTMLに“おかしな文字”を使用している場合は、meta要素とそのcharset属性を使用してHTMLのエンコーディングを指定する必要があります。文字エンコーディングが指定されていない場合、Googleはそれを検出しようとしますが、正しく検出するのは実は大変な作業で、ほとんどの場合において非常に難しいのです。ですから、検索結果に正しく表示されない場合は、文字エンコーディングを指定して、問題が解決するかどうか試してみてください。
26.Search Consoleの表示順位が検索結果と異なるのはなぜですか?
John:Lukeが質問しています「GSCの順位がSERPの検索結果と大きく異なるのはなぜですか?」
Search Consoleのパフォーマンスデータは理論的なものではなく、実際に検索結果に表示されたものに基づいています。しかし、検索順位は非常に動的であり表示されている順位を再現するのが難しい場合もあります。私の一般的な推奨は、Search Consoleのフィルタを使用して、どのように表示されたのか、例えばどの国なのか、最も可能性の高いバリエーションを調べ、それを再現してみることです。とはいえ、検索は動的な性質を持っているため必ずしも再現できるとは限りません。
27.Googleに無料で直接SEOをしてもらうことはできますか?
Gary:匿名の質問です「Googleに直接SEOを無料で相談することはできますか?」
できません。
28.私たちの閉業した事業WebサイトをGoogleが表示しているのはなぜですか?
John:「私たちのビジネスは終了しましたが、GoogleはまだWebサイトの結果を表示しています。」
古いWebサイトが表示されている場合は、Search Consoleで削除をリクエストできます。古いビジネスプロフィールの場合は、ツールで閉業として記述できます。
29.SEOレポートでは、Google AnalyticsとSearch Consoleのどちらを信頼すべきでしょうか?
John:Linからの質問です。「SEOレポートでは、GA4とSearch Consoleのどちらを信頼すべきでしょうか? また、両者の違いは何ですか?」
Google AnalyticsとSearch Consoleはどちらもユーザーに関する情報を提供してくれますが、その収集方法は大きく異なります。Search Consoleのヘルプセンターには、いくつかの違いに関する詳細情報が掲載されていますので、気になる場合はそちらをご覧ください。
30.URLにピリオドを含めることはできますか?
John:URLにSKUの一部として(ちょっとだけURLを変更する意図として)ピリオドを使うことはできますか?
多くのサイトでは、そういったことはせずに別の方法を取りますが、Google検索の観点からは、一応技術的には問題ありません。
31.自分のSEOが完璧かどうかを知るには?
John:Charanからの質問です。「自分のSEOが完璧かどうかを知るにはどうしたらいいですか?そのためのツールやアプリ、Webサイトはありますか?」
Charanさん、がっかりさせて申し訳ありませんが、あなたのSEOは完璧ではありません。そして実際、完璧なSEOなど存在しません。インターネット、検索エンジン、そしてユーザーの検索方法は常に変化しているため、SEOも時間と共に変化していきます。これには構造化データのような技術的要素と、品質に関する考慮事項の両方が含まれます。しかし、完璧なSEOができないからといって、がっかりする必要はありません!
私が気になった質問は…ございません(笑)。
強いて言うなら最後の質問に対するミューラー氏の回答ですかね。「完璧なSEOなんて存在しない」という回答です。検索における心理は常に変化しますし、何より様々な意図で検索するので、全ての検索意図に応えられるコンテンツなんてほぼ不可能ですよね。しかも、どの分野でも新情報は常時世の中に発生するわけで。
さらにIT技術の進歩やブロードバンドの進歩、AIの進歩等によってコンテンツも動的で、より1on1な情報を求められるようになるでしょうし、コーディングやプログラミング方法等も進化します。昨日より今日、今日より明日の方が検索者に求められるものが増えていくでしょうし。
そういうことを色々考えたうえで、常にマイナーチェンジを繰り返し、検索心理にアジャストしていこうと追求することがSEOだと思います。
今年も宜しくお願いします
というわけで2024年が始まりました。昨年は生成AI元年でした。今年のGoogleにおいてはGemini元年になるでしょうし、私たちもAIを使う側として、テクニックや分析、倫理観が求められてきます。
2024年も激動の1年になりそうですね(笑)。
というわけで、今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。