休日に仕事をすることについて

たまに休日に仕事をする人がいます。そしてそれを自慢気に話す人もいます。そこで、私の長年の経験から休日に仕事をすることについてのリスクについて持論を展開しておきますので何かのご参考として是非お含みおきください。ちなみに、今回の話は企業目線でブラックの是非を問うのではなく、あくまで個人としての心得の話です。基本的に仕事を休日に行う上で自宅に持ち帰ったり、外で行うことはコンプライアンス上ダメなはずです。

大事なところなのでもう一度言います。企業に属する人は、休日に仕事を行うのであれば休日出勤申請を出して行うべきであり、それを個人がこっそり勝手に行うことはコンプライアンス上禁止されているはずです。そして、企業はそれを容認しませんし、容認したら(どっち発信であれ)ブラックになります。それを踏まえた上で、それを未然に防ぐ意味でも個人としての心得を私なりに説明したいと思います。

休日を使うなら自己成長のためにすべし

まず、声を大にして言いたいのは、「休日に行うものは自己成長に繋がるものにすべし」ということです。いわゆる自己研鑽のための仕事(というか自己研鑽)ですね。それはなぜか。休日を使ってまでやる仕事を義務的なもの――例えば、「○○までに終わらせなければならないのが間に合わないので休日を使ってやる」 にしてしまうとメンタルが病むからです。

本来仕事を休むべき休日を使って、義務感のある仕事をしていると、それを繰り返すうちに「私は何をやっているんだろう」「こんなことをするために就職したのか」とか、訳のわからない自問自答が始まってしまうからです。そしてそれはいつしか他責に変わり「会社が悪い」「上司が悪い」等という風に、別のところへ矛先が向いてしまい、その後の仕事に対する姿勢やキャリアプランに大きく影響してしまうからです。

私の経験上、どうしても間に合わない仕事や義務があるなら、休日出勤をしつつ、仲間意識を持つ(そういう同僚がいると良い)感じで皆で集まって仕事をすると良いでしょう。ただし、このやり方だと、いつの間にか仲間意識が周囲への押し付けに変わり、「一緒に仕事できないやつは村八分」「みんなで気合で乗り越えよう」「私だってやってるんだから一緒にやろうよ」みたいな悪辣な環境を作ってしまいます。なのでやっぱり義務感で休日に仕事をするのは良くないです。

一方で、自己成長(自己研鑽)を目的とした仕事はどうでしょう?
例えば、「あの取引先は化粧品業界のことを知っているパートナーがいると喜ぶから、自分が化粧品業界の勉強しよう」等と思ってその業界の勉強をしたり、「このプログラミング言語が出来れば、後で自分がすごく得をするな」等と思ってスキルアップのための勉強をしたりすることですね。これは非常に良いことです。「これをやっておけば得するぞ」と思う自主的な仕事(と呼ぶべきか微妙ですが)はとても建設的であり、目標的であり、精神衛生上も凄く良いです。思えば、私が休日に仕事をしていたのは全てこのパターンです。これは特に何かの情報を持ち出すでもなく、将来の自分に向けたいわゆる自己投資なので、ワクワクしながら仕事が出来るんですよね。だからメンタルが疲弊しません。疲れたらやめれば良いだけの話ですし。

なので、繰り返しになりますが、私が絶対にオススメする休日の仕事に関する注意点は下記2つです。

  • 義務(感)となる仕事を休日にするな
  • 休日の仕事は自己投資となるものにしろ

義務の仕事をなぜ休日にすることになるのか

それでも「間に合わないから休日にするしかない」という仕事が常態化している場合、それは明らかにタスクオーバー、キャパオーバーです。業務量を減らすために、取引先に交渉したり上司に相談すべきです。それによって、売上や給料が減るかもしれません。でもそれがその人の適正価格なんだと思います。同じことをやって出来ている会社や人があるならば、それはそっちの会社や人が優れているわけで、相応の評価を得ているに違いありません。同じことを休日を使ってまででしかできない会社や人は明らかに飽和状態にあるので、残念ながらそこまでの器であるという認識を持ちましょう。いずれ効率化できるようになるかもしれませんので、それまでは業務効率や自己研鑽に励むしかないでしょう。

また、しっかりスケジュールを立てた業務プランを作ることも大事です。得てして義務の仕事を休日にやる人は目算が甘かったり、自分の能力を過信している傾向にあります。自分が出来ない前提でスケジューリングすることも大事ですし、それを受け止めた取引先や上司がそれをどう評価するか、という話です。そして目算以上に生産性が良ければ次のステップとしてタスクを増やせますし、着実に成長していくのではないでしょうか。

もし仕事でお困りなら、健康で健全な働き方、また生産的で建設的な仕事にするためにも「間に合わないから休日にまでやる」ではなく、一度線引きして考えてみてはいかがでしょうか。むしろそっちの方が取引先や会社も余計な心配をしないで済む分、ありがたいかもしれませんよ。

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