Twitterは米国現地時間9月26日に1つのツイートあたりの上限文字数を140文字から280文字にするテストを行うことを発表しました。ちなみにこのテストは日本では行いません。その背景には、興味深いデータがありました。
半角文字数の言語表現に幅を持たせるため
Twitterでは、1つのツイートで表現文字数を140文字(日本語でも140文字)以内に収めることにおいて、日本語や中国語、韓国語等では不都合を感じないが、英語や他の欧米語では不都合になることが多いということが分かったそうです。ちなみにTwitterでは、1byteの文字数(英語等)でも2byteの文字数(日本語、中国語、韓国語)でも同じ1文字としてカウントします。
しかし、日本語でのツイートは同じ現象に陥りません。むしろ140文字に対して余りある状態です。これは、日本語や中国語、韓国語等は、英語やスペイン語、ポルトガル語やフランス語等と比べても、同じ文字数で倍の情報量を詰め込んだ表現ができるからです。
引用)Blog – Twitterより意訳
つまり、日本をはじめアジア言語系であれば、少ない文字数で情報量を詰め込んでツイートすることが出来るようですが、英語や他欧米言語系ですと、文字が足りなくなってツイートすらしなくなっちゃうケースがあるとのことです。Twitterとしては、ツイート数の伸び悩みの原因がこの文字数制限にあるのではないかという仮説から、今回のテストに踏み切ったとのことです。
根拠となる数値は以下のグラフで表されています。
グラフでは横軸が文字数、縦軸は調査ツイート中、1ツイートあたりの平均文字数です。青線が英語、赤線が日本語です。
- 日本語で最も多いツイート文字数は平均15文字
- 英語で最も多いツイート文字数は平均34文字
- 日本語で140文字ギリギリのツイートは全体の0.4%
- 英語で140文字ギリギリのツイートは全体の9%
そう考えると、日本語のツイートは確かに短文が多いですよね。でも、何も知らない人が読んでも意味が分からないツイートが多いのも事実ですしね。ただ「やばい」しかツイートしていない人もいるし、そういうツイートが全体の平均文字数の引き下げを牽引している気もしますが・・・(笑)。
テスト範囲は小さくしたい
こういった背景からTwitterでは280文字まで文字数制限を広げるテストをしていきますが、これにはTwitter側もジレンマを抱えているようです。
つまり、Twitterの良いところは簡潔なところ。140文字という制限がシンプルさを演出してくれていて、それがTwitter自身のアイデンティティでもあったのではないか、と。だからテストも極力小さな範囲で実施してみたいという思いから、今回のテスト範疇に日本(語)は含まれなかったと思われます。
ツイッターは簡潔さが命です。それは分かりやすく読みやすいことです。つぶやきは、状況に応じた情報や考えがすばやく正しく伝わるようにならなければなりませんし、私たちのこの方針が変わることは決してありません。大多数の方が今までTwitterを使用してきた中で、140文字に対するこだわりと愛着があるのも充分承知しています。
しかし私たちは一旦これを試すことで、本当に使い勝手やTwitterが良くなるか検証したいので、どうか宜しくお願いします。
引用)Blog – Twitterより意訳
TwitterのBlogにはとても慎重に説明されていましたので、私の意訳も大袈裟な部分もあるかもしれませんが、とにかくTwitterは、140文字というこだわりを捨ててまで使い勝手を追求したいようです。
日本は関係ないですが、実際このテスト結果がどうなるか、Twitterの今後の報告を待つことにしましょう。