• ヘルプフルコンテンツアップデート

ヘルプフルコンテンツアップデート

米国現地時間2022年12月5日にアップデートされ、そのタイミングで日本に導入されたヘルプフルコンテンツシステム。それ以来となる米国現地時間9月14日、このヘルプフルコンテンツシステムがアップデートされたとGoogleが発表しました。また2週間ほどかかるようで、9月末頃までランキングに変動がありそうですのでご紹介しておきます。

2023年9月、ヘルプフルコンテンツアップデートが行われ、分類識別が改善されるようになり、ロールアウトが始まっています。完了まで2週間程度かかります。展開が完了したら、ランキングのリリース履歴ページを更新予定です。

引用)@googlesearchcより和訳

 
 

ヘルプフルコンテンツシステムに関するヘルプページでは、第3者コンテンツの配信に関する新しい案内と、ヘルプフルコンテンツアップデート後にどうすべきかについて詳細説明を追加しています(特に何かする必要も無く、コンテンツ内容を省みる必要もありません)。

引用)@googlesearchcより和訳

 

役立つ、信頼できるユーザーファーストのコンテンツの作成に関するヘルプページに、コンテンツ削除や日付変更についての注意点を追加しました。

引用)@googlesearchcより和訳

 

今年の初めに、ページ単位ではなくページ内の一部であっても、有用なコンテンツであれば上位表示するような機能への取り組みを発表しました(https://blog.google/products/search/google-search-perspectives/)。
この作業は現在も継続して行っており、今回のアップデートに含まれる一部ではありません。この分野における取り組みについては、今後も詳細を発表していきます。

引用)@googlesearchcより和訳

 

ヘルプフルコンテンツシステムとは

簡単に言うと“クローラーファーストコンテンツを駆逐し、ユーザーファーストコンテンツを優遇する”ランキングシステムです。クローラーファースト(検索上位だけを意識して人間には役に立たない)コンテンツのページを駆逐するランキングシステムとも言えます。

このヘルプフルコンテンツシテムについては、Googleの公式ドキュメントとして日本語バージョンでも説明されています。しかし、今回ここに新しく追記された要素があります。

ヘルプフルコンテンツシステムのドキュメントに追加された要素

今回のアップデートで追加された要素をご紹介します。そもそも加味されているかと思いますが、私の感覚ではそれが色濃くなった印象を受けます。新しい英語版のドキュメントでは日本語版と比べ、2箇所変更されています。

※ 英語を書いて日本語訳を書くことは重複コンテンツになるのですが、このブログではそこはどうでも良いので、分かりやすくするために英語と日本語を記載しておきます。

If you host third-party content on your main site or in your subdomains, understand that such content may be included in site-wide signals we generate, such as the helpfulness of content. For this reason, if that content is largely independent of the main site’s purpose or produced without close supervision or the involvement of the primary site, we recommend that it should be blocked from being indexed by Google.

もし第3者コンテンツをメインサイトかサブドメインで配信している場合、Googleはサイト全体の評価シグナルとしてコンテンツの有用性等も含め、評価判断すると理解しておいてください。従って、全くメインサイトの管理下でも関連でもない別の意図のサイトが含まれているなら、Googleにインデックスさせないようにすることを推奨します。

引用)helpful content systemに新しく追記された要素を和訳

If you’re producing helpful content, then you don’t need to do anything; in fact this system may be good for your site, as it is designed to reward helpful content.

If you’ve noticed a change in traffic you suspect may be related to this system (such as after a publicly-posted ranking update to the system), then you should self-assess your content and fix or remove any that seems unhelpful. Our help page on how to create helpful, reliable people-first content has questions that you can use to self-assess your content to be successful with the helpful content system.

有用性の高いコンテンツを提供しているのであれば、特に何もする必要はありません。ヘルプフルコンテンツシステムは、有用なコンテンツを評価するものであり、有用性の高いコンテンツを提供しているサイトにとっては実際に良いものとなるでしょう。
 
もし、ヘルプフルコンテンツシステムによる影響だと推察されるほど流入数に変化が起こった場合(公表しているランキングシステムのアップデート後に関しては全て当てはまりますが)、コンテンツを自己評価して有用性が無いと思った部分を削除したり改善したりすると良いでしょう。ヘルプフルコンテンツシステムを上手に活用し、自己評価に使える有用で信頼できるユーザーファーストのコンテンツの作成方法に関するヘルプページを参照ください。

引用)helpful content systemに新しく変更された要素を和訳

 

1つ目は変更というよりも新しく追加された段落です。いわゆる“ドメイン貸し”はダメよ、って話です。例えば、私が一番良く見た例は以下のようなケースです。

  • どこからのクリニックサイト(sample-clinic.com)にアフィリエイト関連業者が入り「サブドメインで比較サイトを作らせてください。それで他社への成果が発生した報酬売上の半分をキックバックします。御クリニック側に費用は発生しません」と提案する。
  • サブドメイン(media.sample-clinic.com)を使って比較サイトを作ることで、ドメインが持つSEO評価を利用し、ページのインデックスとSEO評価を早める仕組み。
  • クリニックとアフィリエイト関連業者がレベニューシェアするWin=Winスキーム

 

要は評価の高いサイトのドメインを傘にしてサイトを展開するビジネスですね。Googleのランキングシステムがドメインそのものを評価する傾向にあるせいで、こういったビジネスが発生するとコンテンツ評価の公平性を欠くので、こういったビジネスを駆逐するのが目的です。そもそもドメイン自体を評価する今のGoogle検索ランキングシステムであることが問題なのですが…これについては後述します。

2つ目は文章が少し変わった感じですね。ちゃんと有用性があると自負しているなら気にするな、って話です。むしろプラスに働くよ、と。自信が無ければ“有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成”というドキュメントページを見て自己評価してみて、と。
そして、その“有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成”というドキュメントページに一部追記された項目がございましたのでご紹介します。

  • Are you changing the date of pages to make them seem fresh when the content has not substantially changed?
  • Are you adding a lot of new content or removing a lot of older content primarily because you believe it will help your search rankings overall by somehow making your site seem “fresh?” (No, it won’t)

 

  • 内容が実質的に変わっていないにも関わらず、新鮮さを保っていることを演出するためにページ更新日を変えていませんか?
  • サイトを“新鮮”に見せることで検索順位が全体的に向上する(そんなことは無いのですが)と考えるあまり、新しいコンテンツを大量に追加したり、古いコンテンツを大量に削除したりしていませんか?

引用)Creating helpful, reliable, people-first contentに新しく追記された要素を和訳

新しく、上記2点が無駄で非推奨な動きであるとGoogleは指摘しています。要は無駄に更新するな、無駄にコンテンツを入れたり出したりしてそのぶん新鮮さを担保して評価が上がると思うな、という話です。

みんなドメインパワーとか言うけれど…

今回のヘルプフルコンテンツアップデートの目玉は“ドメイン貸し”の件ですね。これについては、Googleの中の人たちが「お勧めしません」と言う程度でしたが、ついにGoogleがランキングシステムに組み込んだ、という話です。

先ほども述べましたが、そもそもGoogleがドメイン自体を評価する傾向にあるからそういうビジネスを生んでしまい、それを違った形で取り締まらなくてはならなくなっている気がします。これについて私が思うのは以下です。
 

 

つまり、ドメイン自体を評価するGoogleもどうかと思いますが、ドメインパワーを短期間で付ける方法はドメインパワーが強いURLを買うか借りるかしかなく、結局はコンテンツを良くしてドメイン評価を上げるのが正論であるということです。早く評価を受けるよりも長く評価を受けるサイトを目指しましょう、という話です。

あとは無駄に更新日をいじっても意味ないよ、という話ですね。これについては正式に何かしらのランキングシステムに組み込まれるのではないでしょうか。もしかしたら、まだ公表していないだけで既に何かしらのランキングシステムに入っているかもしれませんが。

というわけで、よりメタ認知能力を上げたSEOをしましょう。

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