コンテンツは入れれば良いわけではない

先日「高まるGoogleのインテント理解」をご紹介しましたが、Googleはコンテンツを概念やコンテキスト(文脈)レベルで理解処理しています。にも関わらず、いまだに“ファイル格納するだけのコンテンツ納品業者”は存在します。ですので、今回はちょっと例を挙げながら注意点をご紹介したいと思います。

コンテンツ

ふわふわ

誰が誰に言いたいのか分からない

例えば、転職サイトです。専門性の高い転職サイトがあったとします。今回の場合、説明しやすいように“医師の転職サイト”としましょう。医師に向けた医師の転職求人案件を紹介しているサイトであり、求人案件を紹介する立場になるサイトです。そんな医師の転職サイトがSEOによって「医師△転職」等のキーワードで検索上位を取得するために、「医師」のコンテンツテーマ性が重要だと判断したところまでは良かったのですが、その結果「医師になるには」「医師になるためのステップ」等というコンテンツがサイト内に1ページあったりするのです。そして内容を読んでみると、医師になるための大学教育や国家試験、研修医としての経験という、極めて形式的なテキストが書かれているだけだったりしています。医師の転職サイトであれば「既に医師になっている人に対して有益な情報を紹介する」ほうが好まれるにも関わらず、まるで学生(もしくは学生になる前の人)に向けた記事があったりします。これは一体どういうことなのでしょう?

恐らくは、SEO業者に「コンテンツのテーマ性が大事です」という課題指摘とセールスを受けて、コンテンツ作成を発注したのでしょう。適当に「コンテンツSEOとして…」等という抽象的な言葉も飛び交ったのかもしれません。その結果、テキトーなテキスト納品を受けて記事アップしたのではないでしょうか。

医師の転職サイトであれば、基本的に閲覧者は医師です。そんな医師相手に「医師になるには」というコンテンツは必要でしょうか。こうした背景には、「現役医師が本当に喜ぶコンテンツをサイト側が用意できず、SEO施策が独り歩きした結果、体裁的なコンテンツを発注した」意図があるように窺えます。仮に本当にこれから医師になりたい人向けのコンテンツだとしたら…それは求人案件を載せるような転職サイトではなく、しっかりと深掘りした徹底的な学習サイトに入れ込んだ方が良いはずです。少なくともテキトーな1ページを入れたところで喜ぶユーザーはゼロに近いでしょう。

また、現役医師に向ける情報コンテンツなのであれば、具体的な待遇面や働き方の統計、気になる他の職場や一般的な例等を発信した方が、格段に有益です。つまり、普通に考えても、どこの立場にある人(サイト)がどんな人に言いたいのか分からない、またはズレがあるコンテンツでは、はっきり言って意味はないです。

ふわふわ

付加価値がないものに費用を払うのはどちらが悪いか

こういった矛盾する(無意味な?)コンテンツが入っているサイトページは意外に多くあります。冒頭で伝えたように、Googleは既に概念レベルでもコンテンツを認識していますので、前述の類の記事は評価しないはずです。極論、クローラーにとっては存在が無いも同然です。

にも関わらず、これをさも「コンテンツSEO」と称してセールスする業者、そしてそれを値段だけで判断し発注するサイト運営者は後を絶ちません。サイト運営者の方々は費用対効果を意識するあまり金額そのものだけで判断し、効果がゼロのものに費用負担をするのを避けましょう。そういう発注をする人に限って、後々「SEO業者に騙された」等とツイートしますが、私から言わせれば“どっちもどっち”です。

ふわふわ

自分達で出来るのはどこまでかを考える

私も職業柄コンテンツを考察し、納品するケースが多々あります。しかし、必ず「こういう記事を納品したいのですが、貴社に関連するデータや有益な情報はお持ちですか?」ということを確認します。それに合わせて、外部の人間が支援できる領域と内部の人間じゃないと出来ない領域を明確化する必要があるわけです。さらに第3の権威者による後押しも必要かを考察します。つまり、そもそも「ユーザーに意味のあるコンテンツを提供できる仕組みがあるのか」を考える必要があるということです。

とはいっても、最近こういう話を理解してくれる方が多くなってきているのも事実でして…そういう意味では、8月9月10月の順位変動は(考え直す機会になったという意味で)本当に良かったと思っています。今後もGoogleのコンテンツ理解処理が進めば進むほど、あるべき論に立ち返らなければならなくなっていくでしょう。

今後も良質なコンテンツ追及がますます楽しみになっていきますね。

ふわふわ

追伸 ちなみに、コアアルゴリズムアップデート等も含め「Googleのアルゴリズムが変わった」という人もいますが、私から言わせれば「精度が高まっただけ」という印象ですので、いちいち「Googleのアルゴリズムが変わったらどう取り組んでいく予定ですか?」とかいう質問はやめていただきたいものです。


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