Google検索の限界?

カスタマージャーニー理論、つまり購入におけるユーザーの動態理論において、コトラー氏の提唱する5A(Aware:認知、Appeal:訴求、Ask:調査、Act:行動、Advocate:推奨)があります。AIDMAとかAISASとか色々ありますが、この5Aはオンラインオフライン問わず、O2Oを意識した新しい動態理論です。では、この5AにおいてGoogleはどこまで介入できるプラットフォームになり得るでしょうか。

GoogleとSEO

ふわふわ

Google検索は必要市場(ニーズ)のみに機能する?

今回5Aをもとにお話しさせていただくと、私の持論では、Aware(認知)の部分においてもGoogle検索は機能すると思っていました。例えば「喉が渇いた」と検索すれば、喉が渇くメカニズムとそれに対してどんな水分補給の仕方があるのか、また推奨される最適な喉の潤し方を情報として得られるでしょう。つまりNeeds――必要市場においてはとても良質な情報を得られると思います。しかし、「ジュースが飲みたい」等のWants――欲求市場においてはどうでしょう。身体に良いとか悪いとか抜きにして、欲しいジュースの情報が手に入るでしょうか。検索ユーザー側でそれが「炭酸系」なのか「清涼飲料水」なのか「甘い系」か「さっぱり系」か「ミルキー系」か「すっきり系」か色々試行錯誤しながら検索していくことで、自問自答していくイメージになるかと思います。
つまり、AwareにおいてGoogle検索が機能するのは必要市場のみで、欲求市場には機能しづらいのではないか、ということに私は気付いたのです。欲求市場において、Google検索は、Appeal(訴求)後の機能に過ぎないというふうに思うようになりました。例を挙げてみます。

例えば私が、冬向けにジャケットが欲しいと思います。何かしらのブランドモノで探したいのですが、なかなかちょうど良いブランドが思いつきません。さぁ、そんな時Google検索でどうしたら良いでしょうか。「ジャケット ブランド」と検索するでしょうか。「ジャケット 種類」と検索するでしょうか。それとも「ジャケット ブランド 種類」と検索するでしょうか。こういうクエリで検索したところで、おそらく検索結果に表示されるのはAmazonや楽天市場、zozo等の「ジャケット一覧」ページか「この冬オススメのジャケット10選」のようなキュレーションページではないでしょうか。これらから得られる情報は有象無象の…玉石混交のメーカーの服が多くあると分かるくらいでしょう。
私が仮に冬向けのジャケットを本当に欲しい場合は、ヤフオクを使います。ヤフオクの「ファッション > ブランド別」内で「ジャケット」と検索して出品されている商品を見ていきます。そうするとジャケットの中でもダウンが良いのか、トレンチコートが良いのか、Pコートが良いのか、テーラードが良いのか、色々なヒントが視覚的に得られるようになります。そしてその中から良さそうな商品を見ていくと、何となく自分の好みに合ったブランド名が分かるようになります。そうしたらそのブランド名で検索をかけて絞っていき、最終的に良いと思ったモノを新品で欲しくなったらzozoやGoogle検索で公式商品を探すでしょう。ヤフオク内で出品されている写真内の実際の商品タグを見ればブランドは分かりますので。

これは私の欲求市場における商品Awareのやり方なのですが、この方法はなにもファッションだけに当てはまるものではありません。必要性が低いながらも欲しいと思った嗜好品に関しては大体このやり方が上手くいくのです。

ふわふわ

Google検索は真面目過ぎる?

さて、先に紹介したようになぜ私はヤフオクを使うのか――それは出品者が出品ページのタイトルを入れる際、検索対応するためにその商品ブランドの類似ブランド名も記載してくれているからです。これは出品者が検索に引っ掛かりやすくするために当該商品ブランドではないブランド名を記載しているという、いわゆる虚偽情報を掲載しているわけですが、この虚偽情報は検索者の嗜好性を意識していることにも起因します。ちょっと例を挙げにくいのですが…すみません、私のマニアックな嗜好を例に出して申し訳ないのですが、好きなブランドである「1PIU」で検索すると「wjk」「AKM」「junhashimoto」というように、類似商品のブランド名が含まれる出品が多く目立ちます。他にも女性モード系なら「MARNI」「Maison Margiela」「Christian Louboutin」等が共起してくるブランド名かもしれません。

これらは類似ブランド(正確には実は色々な流れがあるので、その説明は割愛します笑)として記載されているため、検索者からすれば他のブランドに対する新しい気付きも得られるわけです。つまり、出品者による“いい加減”な虚偽記載が閲覧者にとっての新たな気付きにもなるわけです。

同じことはGoogle検索でできるでしょうか。
Google検索においては様々な品質管理のアルゴリズムやAI、YMYLやE-A-T等の概念等が働くことで、Webサイトページにある“いい加減”な情報を排他する働きがあります。つまり、実際のものとは異なる情報が掲載されているWebサイトページやWebサイトは検索に引っ掛からないようになってしまっているのです。
つまり、Google検索が優秀で真面目過ぎるが故に“遊び”の部分がなく、結果的に検索ユーザーのAwareには機能しづらい仕組みになってしまっているのです。一方で、欲求市場ではなく必要市場において情報を探すにはヤフオクやUGC(ユーザー生成型コンテンツ)が怖いですよね。こういったものはGoogle検索を活用すると良いでしょう。

Google検索が優秀すぎるために引き起こっているAwareの限界がここにあると私は思っています。

ふわふわ

商材に合わせてSNS等と連携すべし

はい、では5A完遂のために、Google検索だけでなくどういうやり方を考えるのが良いのか。
Google検索はトリプルメディアでいうところのオウンドメディア(自社保有メディア)部分では非常に助けになります。真面目に展開し、しっかりと信憑性を持ってコンテンツ化する上で重要でしょう。しかし、それも5A内では、Apeal(訴求)、Ask(調査)、Act(行動)のみにおける機能が中心になるかと思います。Aware(認知)やAdvocate(推奨)に関しては、ペイドメディア(有料掲載)部分となる広告やアーンドメディア(第3者プラットフォームメディア)部分となるSNSとうまく連携していくことがとても重要になってきます。

当然なのですが、改めて、SEOだけで5Aを完遂できるわけではないですね。5Aを完遂させるためには…むしろGoogle検索やSEOを120%活かすためにも、(特に自分自身で無料から始められる)SNS戦略も組み上げることは特にお勧めしたいところであり、インターネット戦略を組み上げる上で、あらゆるメディア特性を検証することが大事なのでしょう。

「まだSEOしかやっていない」という方は、まずSNSとSEOの連携手法について学んでいってはいかがでしょうか。


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