Googleは米国現地時間9月25日、Google検索におけるスパムポリシーのドキュメントを更新したと発表しました。まだ英語版のみのドキュメント更新ですし、特に新しい話や機能が更新されたのではなく、表現方法を明確にした程度とのことです。とはいえ一応ご紹介しておきます。
Spam policy clarifications
What: Clarified some wording in our spam policies for Google web search to focus more on what web spam is and the tactics involved. Also integrated an explanation of close involvement from our blog post for easier reference, and clarified that trying to circumvent our policies can also result in ranking lower or not at all.
Why: We review and refresh our documentation periodically. This update is part of that process.
スパムポリシーの明確化
内容:Googleウェブ検索のスパムポリシーの一部の文言を明確化し、ウェブスパムとは何か、また関連する手法に重点を置きました。また、参照しやすいようにブログ投稿内にある充分な関与に関する説明を統合し、ポリシーに反するとランキングが下がったり、まったくランク付けされなくなったりする可能性があることも明確にしました。
理由:Googleでは定期的にドキュメントを確認し、更新しています。今回の更新はそのプロセスの一環です。
どんな感じに変わったの?
今回のスパムポリシードキュメント(英語版)の更新は、新しい情報は特になく、従来の内容をより端的に述べたという印象です。「ここが変わった」というよりも全体的に無駄を省き的確に伝えるようになった感じがします。例えば、スクレイピングのセクション。まだ過去の状態のドキュメントである日本語版では以下のような文言でスクレイピングを説明しています。
更新前のスクレイピングのセクション記載例(日本語版)
引用)スパムポリシー|Google検索セントラルより一部抜粋
対して、更新後のスクレイピングのセクションでは以下のような文言で更新されています(更新済の英語版を和訳しています)。
更新後のスクレイピングのセクション記載例(英語版)
引用)Spam policies|Google Search Centralより一部抜粋・和訳
とても明確な記載になっていますよね。
他にもLatest documentation updatesで記載している充分な関与についてですが、“ドメイン貸し(Googleは“サイトの評判の不正使用”と呼んでいます)”のサイト運用に関して、その充分な関与とは何かを定義した文言を追記しています。おそらく第3者にサイトの一部を任せて運用する“ドメイン貸し”がダメだよ、というGoogleの警告に対して、どこまでが該当するか分からないユーザーがいると思います。その分からないユーザーに対して、Googleは充分な監督や関与をしていない状態にもかかわらずサイトの一部を第3者に任せてはダメと伝えています。
そして次に「じゃあ、充分な監督や関与って何?」という疑問に回答する形で、今回「充分な関与」の定義を追記したものと思われます。具体的には以下のような文言が[サイトの評判の不正使用]セクションに追記されています。
引用)Spam policies|Google Search Centralより一部抜粋・和訳
端的な表現にできるところはしつつも、説明が必要なところには追記している印象ですね。
ドメイン貸しダメ。ゼッタイ。
今回のスパムポリシーにおいて追加でわざわざ記載していることからも、ドメイン貸しに関する取り締まりについて、Googleも引き続き注視しているようですね。世界的に見ても(Googleが駆逐する自動アルゴリズムをまだ組み込んでいないことから)引き続きドメイン貸ししているサイトや企業は存在しているようですね。機械的な抽出はできなくても、チクリとGoogleによる人力の目視によって捕捉できれば相応の検索ランキング低下を受けるとは思います。
アフィリエイト界隈で流行ったドメイン貸しですが、色々な意味で(ブランド価値の低下、SEO評価等)もうやめたほうが良いですよ。
(※ドメイン貸しって何?という人は本ブログの「ルートドメインの切り分け貸し」をご覧ください)