Googleのウェブマスター向け公式ブログで「企業から無料で提供された商品をブログでレビューする際のベストプラクティス」という記事があがっておりますので、ご紹介です。このタイミングでの発表があるということは…何かペナルティに抵触した例でもあったのでしょうか。
有料記事の場合の注意点
GoogleではSEOを目的とした商品レビュー記事において、有料リンクとなりうるスキームを禁止しています。それはお金のやり取りだけでなく、商品を渡すことも同等の禁止事項となっています。
引用元)Googleウェブマスター向け公式ブログ
この行為自体を禁止しているわけではなく、その場合の注意点を(逆説的に…むしろ良い書き方の例として)3点に分けて紹介しています。
1.に関しては、SEOにおける外部リンク効果目的でないなら、<a>タグに<rel=”nofollow”>を付けろということです。2.に関しては、タイアップ広告やペイドパブリシティなのであれば[PR]とか[広告]とか[sponsored by ~]とかを明記することで、ユーザーに対するステマ感を無くせということですね。3.に関しては、ブロガーとして独自の記事を書かないと、商品販売元のサイトや他ECサイトとの重複コンテンツ扱いになったり、低品質コンテンツ扱いになってしまうので気をつけろということです。
つまり、1.はGoogleにとって、2.はユーザーにとって、3.はブロガー自身にとって、それぞれ大事だということを紹介しています。
今さら感の話
なぜこのタイミングで注意喚起されたのかは分かりませんし、巷で何が起こったかは分かりません。「何を今さら」と思う方も多いと思います。しかし、数年前に起こったペニオク事件がユーザーに対するステマ感を演出し、且つブロガーの好感度を失墜させたことを考えると、2.3.もブロガーにとっては重要ですね。
1.に関しては一般の方には分からないとしても、我々やGoogleにとっては分かってしまいますので、とにかく注意した方が良いです。そしてこういうマナーは風化してしまいますので、定期的にインターネット業界初心者の方々には話していかないといけないのかなと思います。
3.は大事
また、本記事と切り口は異なりますが、ECサイトとかですと、発売元サイトが商品をしっかり案内しつつ、楽天店サイトでも案内しつつ、さらに販売元サイトでも案内しつつ…等という現象をよく目にします。つまり、ドメインが異なるにも関わらず商品紹介記事は同じ内容という…。この手の場合、いずれかのサイト運営者から検索順位を上げたいという相談を受けたりしますが、私が言えることはひとつ「そのサイトでしか案内しないようなオリジナル記事や深いコンテンツを記載ください」です。そうすると「いやいや…発売元サイトの許可がないとコンテンツをオリジナルに作ることが許されないので…」という返答を頂いたりします。私は「でも…それって、そうしたらそもそも発売元サイトが検索上位に来るべきなのではないでしょうか」と思うわけです。
ビジネス上、もちろんSEOに販売促進の期待値を強く込めるのは分かりますが、本末転倒と言いますか…そうした場合には「SEOのために、そもそもスキームや事業自体を見直すべき」という結論にならざるを得ませんね。逆に考えれば「SEOを施していく中で、事業形態を見直す機会を得られる」というわけです。SEOに対する考え方がどんどん多様化していきますね(笑)。