米Googleは現地時間9月11日、シマンテックのSSL/TLS証明書に関して、今後Chromeでは徐々に失効させる(=要はHTTPS扱いしない)意向を明らかにしました。…ということは今後SEO上はどうなってしまうのでしょう…?
失効の背景と方向性
シマンテックといえば、「VeriSign」を始め「GeoTrust」「RapidSSL」といった傘下ブランドで展開しSSL/TLS証明書を発行していましたが、今年に入って、そのPKI(Public Key Infrastructure:公開鍵暗号基盤)が業界標準の監査をクリアしていないまま発行を行っていたとのことです。それによって、GoogleではChromeにおけるシマンテックのSSL/TLS証明書を今後段階的に失効させていくとのことでした。
引用)Google Security Blogより意訳
ただ、その後の8月3日にプロバイダ会社であるDigiCertがシマンテックのPKI事業を買収したこともあり、Googleは段階的に失効させていくとのことです。
一方、Symantecは今年の12月1日までにDigiCertへのインフラストラクチャー移行を完了させる。それ以降にSymantecのインフラストラクチャーから発行された証明書は、「Google Chrome」では信頼されない。
引用)窓の杜
引用)GIGAZINE
とりあえず分かっている事実はここまでです。
HTTPSとSEO
さて、こうなると「VeriSign」「GeoTrust」「RapidSSL」「Thawte」等でSSL化してきたサイトはどうなっていくのでしょう。他にもさくらサーバーはRapidSSLを使用していたり、レンタルサーバーも提携する証明書を見直さなければなりません。いっそのこと、全部Let’s Encryptで良いんじゃないか的な考えも沸き起こってきますよね。
もちろんユーザーのことを考え、CAブラウザフォーラムの世界標準をクリアしていることを条件にすることが大前提ですが、SEO上の期待値も考えますと、Google Chromeが失効する以上、少なくともChromeでの検索順位はある程度下落すると推察されます。
しかしながら、実際にSEOだけを考えると、HTTPSとHTTPでの検索順位(における優位性)は極々僅かとGoogleは言っていますので、もしかしたら目に見えてシマンテックによるSSL化したサイトが順位下落するとは限らないかもしれません。
いずれにしても、HTTPだと今後かなり不信要素を煽る表示が出てきそうですし(個人情報入力箇所や各種フォームページは特に)、シマンテック傘下の認証局によるSSL/TLS証明書を使用しているサイトは見直していくことをオススメします。