検索からのユーザー動態

一般検索からのセッションやSEO、SNS等の施策を行っていると最近のユーザー動態の傾向が見えてきたりしていますので、持論ですがふわふわっとご紹介してみたいと思います。

隠れてみる

AISCEASの順序変動

最近は、目的を持たない検索も増加しており、以前のAISCEAS(気付き→興味→検索→比較→検討→行動→共有・共感)という動態ではなくなっているように感じます。つまり、私は以下のような動態変容が起こっていると考えているのです。
 
検索からはじまる
 

Searchから始まる

いわゆる“なんとなく検索”が起こっているのであれば、全ては検索から始まっています。以下のように「暇な時」から始まるような語句で検索する人だっています(笑)。

暇な時

このような目的を持たない検索も多いため、ここから企業サービスを喚起(気付き)させ、サービス訴求するやり方も新しいマーケティングアプローチになり得ます。

 

気付き・興味・比較・検討はSERPsで

そして、検索結果画面(Search Engine Result Pages)で情報を知ります。ここで新しい情報やサービスの気付きを得るのです。さらにその検索結果の各タイトルやスニペットから興味を持ちます。興味を持った結果、ユーザーはその情報をクリックします。つまり、このことからも“クリック率=興味度”と考えても良いでしょう。最近のウェブマスターはこの興味度を増やすために、リッチスニペットやdescriptionの追求、構造化データのマークアップ等に余念がないわけです。

また、クリック先のサイトページを見た後にブラウザ上で「戻る」ボタンを押し、他の検索結果サイトページもクリックしたりします。これは、ユーザーが検索結果画面で比較検討している状態と言えます。既に検索慣れしているユーザーは自然にこの行動を行っているのです。従いまして、結局、気付き~検討までを検索結果画面で行っていると考えられるのです。

 

オウンドメディアとアーンドメディアの行き来

検索結果画面からサイト訪問した結果、それがオウンドメディアであれば(サービス側は能動的に無限に情報設置できるので)ユーザーはサイトサービスを理解することができます。そして、その情報(=コンテンツ)に感心すると愛着を持つようになり、行動(=コンバージョン)を起こすようにもなります。

同時に検索結果画面から訪問した先がアーンドメディアや第3者サイト(掲示板、口コミ、他メディア)の場合、他者の評判を聞き、参考にし、共感を覚えたりするわけです。その結果、評判の良かったサイトに訪問したりします。

このオウンドメディアとアーンドメディアを行き来する中で、ユーザーは感動と信頼を受け、コンバージョンをループしていくようになると考えられます。

動線に則したアプローチを

ですので、検索から始まるユーザーアプローチを考える場合は、検索結果画面にどう表示されるかも分析しつつ、どういう検索心理でサイト訪問してきているのかも充分仮説立てながらページの情報設計を構築していくことが望ましいと考えられます。企業サイト等ですとどうしてもサービスありきの情報発信となるため、ユーザーとの温度差を生じさせてしまうケースもあったりします。しかし、検索心理を考えながら、そして第3者評価がどうなっているかを考えながら情報発信していくことで、様々な囲い込み戦略を実現できるのです。

たまに「風評被害が…」とか「悪い噂が書いてあるサイトページが検索上位に…」等とご相談いただくケースもありますが、まずは第3者にどう評価されているかを分析することで、事実無根であれば否定するコンテンツを、事実であればサービスを改善させそれを発信するコンテンツを、真摯に模索していきましょう。

いずれにしましても、検索からのユーザー動態は非常に入り組んでいますので、ウェブガバナンスは大事ですね。

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